松坂桃李の死体演技に栗山千明&監督、仰天
映画『秘密 THE TOP SECRET』に出演している女優の栗山千明と大友啓史監督が、松坂桃李の死体役でのあり得ない演技について言及し、観客を沸かせた。同作の公開後3連続舞台挨拶の場で、2人は18日に行われた初回に登壇した。
【写真】栗山千明、艶やかな和服姿で恋人役・松坂桃李とのエピソードを告白
清水玲子の人気漫画を実写映画化した本作は、被害者の脳に残った記憶を映像化し、迷宮入り事件を捜査する警察庁の特別機関「第九」を舞台にしたミステリー・エンターテインメント。薪剛(生田斗真)らが捜査する失踪した少女の謎は、いくつもの不可解な事件と連鎖し、やがて「第九」の驚くべき秘密にたどり着く……。
松坂は、栗山演じる監察医・三好雪子の恋人で、ある事件の捜査中に精神錯乱し、薪に正当防衛で射殺される捜査官・鈴木克洋を演じている。劇中、三好が死んだ鈴木の脳の記憶を映像化するため、頭部を解剖するシーンがあるのだが、栗山は「一番胸が苦しくてつらい、複雑な心境でした」と撮影時を述懐。大友監督は「グロいシーンですいませんね」と観客に断りを入れつつ、「雪子が人の生死を見つめ、実感して何かを感じていくハードルの高いシーンで、普通は(撮影)カットを割るけど一連でやった」と説明。そして、血の涙を流すマグダラのマリアをモチーフにしたという(鈴木の)死体から涙がこぼれるシーンが、「この映画で一番やりたかった」と打ち明けた。
そんな中、監督は松坂の死体演技における仰天プランを激白。目を閉じ、呼吸もしない中で涙を流そうとする松坂の芸当に、大友監督は「それは無理だよ」と思ったというが、松坂は有言実行しており、栗山は「お芝居の域じゃない気がしますね」と感心しきり。大友監督も、「生きている人間と死んでいる人間が、ある共通の思いで通じ合っているよう」と松坂の魂が込められた涙と、それを受ける栗山の情感あふれる演技に大満足の様子だった。(取材/錦怜那)
映画『秘密 THE TOP SECRET』は全国公開中