ハリウッドの年齢差別を止めろ!
米テレビドラマ「ビバリーヒルズ高校白書」でアンドレアを演じ、現在は米国映画俳優組合およびテレビ・ラジオ芸能人連盟(SAG-AFTRA)の会長を務めているガブリエル・カーテリスが、ハリウッドの年齢差別を排除するために立ち上がった。
彼女は、IMDbなど俳優の情報を掲載しているキャスティングのウェブサイトから年齢、生年月日を削除する新たな法案(AB1687)を施行させようとしているのだ。
The Hollywood Reporter にゲストコラムを執筆したガブリエルは、ハリウッドのキャスティング方法にはびこる年齢差別にストップをかけるときが来たとコメント。「この問題は俳優全員に当てはまるものですが、特に女性にとっては非常に深刻です。キャラクターは俳優が創り上げるもので、錯覚を用いることも多い。それが演技なのです」と言っている。
彼女自身29歳の時に「ビバリーヒルズ高校白書」で16歳の役を射止めているが、現在のようにデジタルのデータベースがあればオーディションさえ受けることはできなかっただろうと語っている。キャスティングする側に差別的意識がなかろうと、年齢の情報が掲載されているだけで、無意識に評価基準にしてしまっており、それは間違っているという。
生年月日を削除する法案によって個人情報が守られるほか、オンライン情報でキャスティングをする場合でも、俳優には公平なチャンスが与えられるようになると主張。また、データベース以外でも俳優の年齢を掲載しているサイトは、本人からの要望があれば、その情報を削除する義務も発生するという。
AB1687法案はすでにカリフォルニア州議会の上下院を通過しており、あとは州知事の署名を待つだけだそうだ。「この法律がカリフォルニア州で制定されることで、アメリカ中の俳優が利益を得ることができます。また、テレビや映画を観る消費者も、その役に最も適した人を見ることができるようになります」とガブリエルは言っている。(澤田理沙)