馬場良馬&中村優一、サッカー未経験で撮影にひと苦労
「モーニング」で連載されたサッカー漫画を実写映画化した『U-31』の初日舞台あいさつが27日、都内で行われ、主演の馬場良馬、共演の中村優一、根本正勝、末永みゆ、メガホンをとった谷健二監督が登壇した。
強豪チームで戦力外となり、再起をかけて古巣の弱小チーム・ジェム千葉に戻ってきた元・日本代表の河野敦彦(馬場)が、自らの衰えという壁と闘いながらもチームを導いていく姿を描いた本作。撮影は実際のプロサッカークラブ、ジェフユナイテッド市原・千葉の協力のもとに行われ、馬場は登壇するとそんな周囲の協力に「ジェフのみなさんに全面協力をしていただいたおかげで、この映画を撮ることができました」と感謝の気持ちをしみじみ。
自身はサッカー少年ではなく、野球少年だったとも明かし、「衰えの来たサッカー選手の壁をどう演じようかって悩みました。でも『壁にぶつかったときのあがきを描きたいだけ、サッカーとか関係ない』と監督に言われてちょっと救われた気がした」と明かすと、現場の雰囲気についても「(共演者同士の)チームワークもよかった」とホッとした表情を見せた。
中村も馬場同様サッカーはほぼ未経験者だったといい、「ちょうど去年の今頃にサッカーの練習をしていました。体感トレーニングやら大変でした。ボールを持つ前の体感トレーニングの段階でもう疲れてしまうという……」と振り返ると、サッカーシーンの撮影では「カメラが俯瞰で遠いところから15分くらい流して撮っているんですけど、僕は影が薄くて、なかなかボールも回ってこなくて……」と苦笑い。根元がこれに「カメラにも映らないシャドーキャラクターでした」と反応して会場の笑いを誘った。
一方の根本はサッカー経験者。「サッカー選手の役が来たときは素直に嬉しかった。自分が好きなものを演じられることは役者冥利につきる」と嬉しそうに話すと、「(カメラが回っていないときに)共演者と個人的に話すことを大切にしていた。いろいろ話をして、その雰囲気がそのまま芝居の中に映ったら最高だなって思っていた」と感慨深げに話していた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『U-31』は公開中