ベン・アフレック、自閉症の暗殺者に J・K・シモンズが称賛
映画『セッション』で名をはせた演技派俳優J・K・シモンズが、新作『ザ・コンサルタント』(2017年1月21日~日本公開)について10月12日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。
小さな田舎町で公認会計士をする一方で、犯罪組織の暗殺者でもあるクリスチャン(ベン・アフレック)。財務省の犯罪監視局の局長レイモンド(J・K・シモンズ)からその怪しい行動ゆえに追われる身となったある日、最先端ロボットの製作会社から新たな仕事を受けたことで、会社の派閥争いに巻き込まれていくという物語。映画『ジェーン』のギャヴィン・オコナーがメガホンを取った。
出演経緯は「すでに1年半前に撮影が終了し今年の1月に公開する予定だったが、ワーナーが特別な映画として今の時期に公開を決めた。だから、今から2年前に出演映画『セッション』が公開されて僕が時の人になっていた頃に、オコナー監督は本作のキャストを集めていた。彼と会合した最初の10分間いかに『セッション』が好きかを語ってくれて、彼がどれほどスマートで情熱的なのかもわかった。もっとも僕は脚本を読んだとき、複雑で興味深く人間味もあり、さらにアクション、ラブストーリー、家族ドラマの要素もあるその内容にすでに納得させられていた」と語ったとおり、何層にもわたって構成された脚本に注目だ。
ベン演じるクリスチャンは自閉症でもある。「映画の中で自閉症に関して特別に触れているが、人はもともと、それぞれ異なっている。人々が自閉症の人とどのように接するかにも触れているが、オコナー監督とベンは自閉症に関して多くのリサーチを行い、ある自閉症のグループの会話に耳を傾けていた。その中の一人に州のレスリング・チャンピオンという人物もいて、その人が(自閉症でも)さまざまな能力の高さを示してくれて、ベンが演じる公認会計士の暗殺者の設定も納得できた」と答えた。
ベンとのタッグについて「先日行われたL.A.プレミアで2度目の鑑賞をしたが、その時彼の演技の素晴らしさを再認識した。彼は幾重にもなる繊細な(感情の)自閉症を理解した上で、一般的に理解されている(自閉症の人の)攻撃的な要素を映画内に含めたりしていた。それはベンにとっては自然にできる振る舞いではなかったものの、時に感情的に自閉症を演じていたのは、本当に素晴らしい仕事ぶりだった」と称賛した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)