ナタリー・ポートマン、アクセントまで徹底再現!オスカー候補の呼び声高い新作
オスカー女優ナタリー・ポートマンが新作『ジャッキー(原題) / Jackie』について、10月15日(現地時間)に、ザ・ペニンシュラニューヨークで行われたインタビューで語った。
1963年のジョン・F・ケネディ元米大統領の暗殺から葬儀までの4日間を、妻ジャクリーンさんの視点で描き出した本作は、彼女の心情やホワイトハウスでの対応を、彼女が行った記者とのインタビューと交錯させて描いたオスカー有力候補の呼び声が高い秀作。映画『NO』で注目を浴びたチリ出身のパブロ・ラライン監督がメガホンを取った。
特徴的な英語のアクセントを持つジャクリーンさん役の準備についてナタリーは「彼女がホワイトハウスの内部構造を視聴者に見せているテレビ映像を何度も見返し、同時期に言語コーチを雇って当時の正しいアクセントも調べたの。映画内では、当時のホワイトハウスが再現されていて、わたしも彼女が立ち止まっている瞬間や話すのをためらっている瞬間、彼女の息遣いやヘマをした瞬間、それら全てを彼女が持つ個性として再現したかった」という。
さらに「実際のツアーの映像は2時間で、彼女の音声や話すリズムなどをつかむことができた。その他に歴史家アーサー・シュレジンジャーとのインタビューを読んだり実際のテープを聴いたりしたことが役に立ったわ。なぜならそのインタビューは、テレビ番組とは異なり、友人である彼といかに彼女がプライベートな会話ができたかを理解できたから」と答えた。
ジャクリーンさんのジャーナリスト時代について「(今作では描かれていないが)彼女の結婚前の人生は非常に興味深いの。彼女はおしゃれな女性の写真を撮るジャーナリストで、調査報道のジャーナリストではなかったけれど、そのときの経験は、彼女に多くの観点をもたらしたと思う。さらに彼女は歴史学に詳しく、それがケネディとの大きなつながりになったの」と答えた。
ジャクリーンさんは、彼女だけが生き残ったことに罪の意識を感じ、ケネディ元大統領暗殺の実行犯とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドと話したかったそうだ。「それは正しい情報よ。彼女とケネディを警備していた人物が記した自叙伝に、彼女が罪の意識を感じていたり、オズワルドと話したかったりしたことが記されている。確かに、そんな想像できない暗殺行為をする、困惑させられる人物と話して、自分を納得させようとする行為は、理にかなっていて、自然で本能的な行為だわ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)