松雪泰子×橋本愛×成海璃子!あでやか着物で美の競演!
女優の松雪泰子、橋本愛、成海璃子が9日、都内で行われた映画『古都』完成披露上映会にしっとりとした和装でそろって登場し、集まった観客を魅了した。
本作は、文豪・川端康成の不朽の名作「古都」のその後の物語。京都室町に古くから続く呉服店を継いだ佐田千重子(松雪)と娘の舞(橋本)。千重子の生き別れた双子の妹で、京都のはずれで林業を営む中田苗子(松雪・二役)と娘の結衣(成海)。単なる偶然か、運命の悪戯か。パリと京都を舞台に伝統に生きる2組の母娘の人生が交差する。
劇中で総額2,000万円超の着物を着用した松雪は、現代的なデザインの着物で登壇し、その理由を「(劇中は)古典のものが多かったのでモダンなものにしました」と説明。くるりと一回りして着物を披露し、「日本人ならではの繊細な感性や美。京都や日本文化を、この作品を通してきちんとした形でのこせたらと思いました」と本作に込めた思いを語った。
橋本は「皆さんの心に根付いている作品を現代版にアレンジして、オリジナルストーリーをくっつけてやるというのはプレッシャーもありましたけど、皆さんに感動していただけたら何よりです」とあいさつ。「お茶や日本舞踊、京言葉のすべてが初めて」と明かし、「(本来は)時間をかけて鍛錬しなければいけないことを限られた時間の中でどこまでできるかというのが課題でした。終わってからも不安と反省しかないけど、必死にやりました」と素直な思いを吐露した。初共演の松雪については、松雪本人が持っているが故に千重子を演じているときにもにじみ出ていたという「しなやかさと格好良さに惚れていました」と告白して、松雪を照れさせた。
一方の成海は「現地のスタッフと仲良くなって飲みに行ったことがとにかく楽しかったです」とパリでの撮影を振り返ってにっこり。また、松雪の「晴れ女ですっごく強力なパワー」に驚いたエピソードを、「(松雪が現れると)雨だったのに明るくなって……」と超常現象を目撃したかのように目を丸くしながら紹介した。
ステージ上には池坊華道会が活けた豪華な花と、世界で活躍する書道家・小林芙蓉がしたためた本作の題字も飾られ、「ほんまもんの和」を表現。メガホンを取った Yuki Saito 監督、佐田親子のモデルとなった熊谷昌美・優希親子も来場して松雪らに花束を贈呈した。(取材/錦怜那)
映画『古都』は11月26日より京都先行公開 12月3日より全国公開