仲里依紗、結婚・出産を経験し、役に戻れるか不安だった
高橋のぼるの人気コミックを映画化したシリーズの第二弾『土竜の唄 香港狂騒曲』で、主人公を取り巻く3人のヒロインを演じた本田翼、菜々緒、仲里依紗が、本作への思いを熱く語った。3人が演じるのは、生田斗真演じる潜入捜査官・菊川玲二と全く異なる立場から絡んでいく女性たちだ。
まず本田が演じるのは、本作で新たに登場する、玲二にとって標的となるボス・轟周宝の娘・迦蓮。「正直プレッシャーはありました。大ヒット作でもあるし、コメディーの2作目でもありますから、観て下さる方のハードルも上がっているはずなので」と正直な気持ちを語る本田は、作品そのものの面白さに自信を感じた。「宮藤官九郎さんの脚本が自分でも気づかないところでいろんな何かが起こっているような、不意を突かれたような楽しさがたくさん詰まっていたんです。だからこの映画はきっと前作よりももっと面白くなると感じました。作品を信じて、役と向き合えたと思います」。
同じく新たなキャラクターとして登場するのが、玲二とバトルを繰り広げることになる菜々緒演じる暗殺者・胡蜂(フーフォン)。「わたしの場合は役のプレッシャーというよりも、キャラクターの存在感を意識しました。このシリーズには個性的なキャラクターがいっぱいいるので、シリーズを楽しんで下さる方に『こんなキャラクター、いたよね』と思ってもらえる人物にしなければいけないと常に思っていました」という菜々緒の言葉通り、胡蜂はセクシーなチャイナドレスで大胆なアクションを魅せる。「前作のキャラクターたちは相当強烈だったので、2作目としては絶対にそれを上回るものにしなければならないと思っていました。ハイヒールでのアクションは大変でしたね。蹴る方の足だけハイヒールで、軸足はフラットシューズで。高さが違うヒールを履いていたというマリリン・モンローになった気分でした」と笑った。
そんな2人に対し、前作から続いて登場する玲二の愛する恋人・若木純奈を演じた仲は、約3年ぶりの続編に全く別の気持ちを抱いていた。「ちゃんと純奈として戻って来られるかどうか不安だった」と告白する仲は、前作から3年の間に結婚・出産を経験した。「3年あれば人間は変わります。生活リズムが変わるだけでこんなに違ってくるんです。だから、もう若くないよと思って(笑)。体重も前作とは全く違うし、本当にわたしで大丈夫なのかと思ったんです。脱ぐシーンがあったらどうしようかと。でも脚本を読んだらパンチラしかなくて良かったって(笑)」とその気持ちを正直に明かした。そんな仲の言葉に「観ている方は普通に続編として楽しんで下さると思いますけど、3年って本当は長いですよね」(本田)、「そんなドラマがあったんですね」(菜々緒)と2人も女性として共感した様子を見せた。(取材・文:永野寿彦)
映画『土竜の唄 香港狂騒曲』は全国公開中