『スター・ウォーズ』を破る!NASA躍進の陰にあった黒人女性たちの映画が1位
全米ボックスオフィス考
先週末(1月6日~1月8日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、NASA(アメリカ航空宇宙局)の躍進を支えた3人の黒人女性の実話を基にした映画『ヒデン・フィギュアーズ(原題) / Hidden Figures』が興行収入2,280万57ドル(約26億2,200万6,555円)で首位に輝いた。3週にわたって首位を守ってきた『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は、興収2,206万3,570ドル(約25億3,731万550円)とわずかに及ばず2位にランクダウンした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル115円計算)
『ヒデン・フィギュアーズ(原題)』は、まだ人種差別法が存在した1960年代のアメリカを舞台に、アメリカ初の有人宇宙飛行を実現させたマーキュリー計画などを数学者として陰ながら支えた黒人女性たちの姿を描いたドラマ。テレビドラマ「Empire 成功の代償」のタラジ・P・ヘンソン、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』のオクタヴィア・スペンサーらが出演し、監督は『ヴィンセントが教えてくれたこと』のセオドア・メルフィだ。
賞レースでも存在感を示している本作の公開館は3週目で2,471館まで拡大され、見事首位を獲得するヒットに。4,157館で公開中の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を抑えることに成功した。観客の男女比は36:64と女性が多くを占め、人種の割合は白人が43%、アフリカ系が37%、ヒスパニックが13%となっている。
ヴァンパイア族の女戦士の活躍を描くシリーズ第5弾『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』は興収1,368万8,751ドル(約15億7,420万6,365円)で4位デビュー。シリーズ最低のオープニング興収となってしまったが、大雪の影響が大きかったものとみられる。批評家・観客共に満足度の高いJ・A・バヨナ監督のファンタジー『ア・モンスター・コールズ(原題)』も1,523館まで拡大公開されたが、興収は208万51ドル(約2億3,920万5,865円)で12位と振るわなかった。今後の巻き返しが期待される。
今週末は、ジェイミー・フォックス主演のアクションスリラー『スリープレス(原題) / Sleepless』や、アクションコメディー『モンスター・トラックス(原題) / Monster Trucks』などが公開される。(編集部・市川遥)
1月6日~1月8日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(17)『ヒデン・フィギュアーズ(原題) / Hidden Figures』
2(1)『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
3(2)『SING/シング』
4(初)『アンダーワールド ブラッド・ウォーズ』
5(7)『ラ・ラ・ランド』
6(3)『パッセンジャー』
7(5)『ホワイ・ヒム?(原題) / Why Him?』
8(4)『モアナと伝説の海』
9(6)『フェンシズ(原題) / Fences』
10(8)『アサシン クリード』