YOSHIKIのニューヨーク公演についてアメリカ人の反応は?
世界的人気を誇るロックバンド X JAPAN のドラマーでピアニストのYOSHIKIが、1月12日(現地時間)ニューヨークのカーネギーホールで、クラシックコンサートに参加し、東京フィルハーモニー交響楽団の47人と共演した。そのコンサートの反応をアメリカ人に聞いてみた。
【写真】YOSHIKI&椎名林檎&aikoの豪華すぎる3ショット
今回のコンサートでYOSHIKIは、X JAPAN の楽曲「ENDLESS RAIN」「Forever Love」や、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、ベートーベンの「月光」など全18曲を披露した。
ニューヨーク・オブザーバー紙に寄稿し、過去にYOSHIKIへインタビューをしたことがあるというブライアン・リースマンさんは「個人的に彼はピアニストとしての才能の方が、ドラマーとしての才能よりも優れていると思う。彼はヘビーメタルのミュージシャンとして認識されていたし、ピアノのスキルはそこそこだと思っていたが、今回の演奏には感動させられた。4歳からピアノを始めていたんだってね。とくにベートーベンとチャイコフスキーの楽曲の演奏は素晴らしかった。彼にとって X JAPAN は身体的なはけ口で、今回のコンサートはそれが抑制されていた」と音楽的な見解を語った。
長年、X JAPAN のファンと語るディヴァ・ヴェレズさんは「今回のクラシックを通して『ENDLESS RAIN』『Without You』などの楽曲が、新たな構成に書き換えられ、深みを増した楽曲に仕上がっていた。とくに彼と東京フィルハーモニー交響楽団との演奏は壮大で、威厳さえも感じられた。『ENDLESS RAIN』のオーケストラとの演奏は、X JAPAN のコンサートとは全く異なった体験だった。このクラシックを通して、もっと X JAPAN のほかの楽曲をクラシックで聴きたいと思った」と満足げに語った。
X JAPAN やYOSHIKIについて、それほど知識がなかったというマイク・サージェントさんは「今回のコンサートは、彼を知らない人にとって、良い紹介になったはずだ。なぜなら今回の演奏だけでなく、彼が出演した映画『We Are X』の映像が流れ、楽曲の合間にその曲への思いや歴史を語っていたからだ。良い芸術作品は魂が裸の状態にある。なぜ僕が楽しめたかと言うと、彼はその魂をさらけ出すことを恐れていないからで、苦痛だったことも、曲を作ることで変化させてきたようだ」と語り、すっかりファンになったようだ。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hsoki)