新『キングコング』は『もののけ姫』要素タップリ!親日監督、日本の反応に興味津々
ゴジラとの再戦も話題を呼んでいる巨大モンスター、キングコングの活躍を描いたアドベンチャー大作『キングコング:髑髏島の巨神』について、メガホンを取ったジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督が、あふれる日本愛と共に作品に込めた思いを語った。
1933年の誕生以来、世界中で愛されてきたモンスターを、30メートルを超える“巨神”として復活させた本作。コングが王として君臨する謎の島・髑髏島(ドクロトウ)に未知の生物を求めて降り立った調査遠征隊が遭遇する衝撃の体験を、迫真の映像で描き出す。
本作について監督は、「コングはニューヨークには行かない」と伝統を打ち破る一本になると宣言。コング以外にも数多くの怪物が登場し、「ただの恐竜や、醜いものにはしたくなかった。彼らには、気高さと美しさがなければならない」と説明すると、怪物たちには宮崎駿作品の要素が反映されていると明かし、映画自体にも「『もののけ姫』の要素がたっぷりある」と断言する。
そんな監督は、アニメを観て育ったといい「日本は僕が一番好きな場所」と断言するほどの日本好き。それだけに本作には宮崎作品だけでなく「日本の影響がたくさんあると思っている。特にアニメやゲームとかね」と告白。3年ほど前に日本を訪れたといい、「東京、大阪、京都、奈良に行ったよ。とても楽しかった」と振り返りつつ、「日本の映画業界は、今、興味深いことになっているよね。新しい『ゴジラ』(『シン・ゴジラ』)が大儲けしているのに、ハリウッドの映画はイマイチなんだよね?」と日本のエンタメ業界を取り巻く環境にも興味津々の様子だ。
その一方で、コングの巨大化については「よく『今回のコングが大きいのは、ゴジラと闘うことになるからでしょうか』と言われるが、それは違うよ。彼を神様みたいにしたかったからだ」と監督。ギャレス・エドワーズ監督のハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』を例に、「彼は東宝のオリジナルにオマージュを捧ぐ、自分なりの最高のゴジラを作ろうとした」と分析しながら、自身も同じアプローチで『キングコング』挑んだと語る。
さらに「観客に新しいものを見せたいんだよ。今、映画は昔みたいに観客に新しいことを見せ続けていない」という監督。「観客に、『見たことがない』と思うものを提供するためにたっぷり時間をかけた。あるいは、見たことがあると思うものだとしても、予測したのとは全然違うものになるように」と自信をのぞかせつつ「日本でどうなるかが、気になっているんだよ」と公開を心待ちにしている。(インタビュー:猿渡由紀/構成:編集部・入倉功一)
映画『キングコング:髑髏島の巨神』は3月25日より全国公開