『シン・ゴジラ』樋口監督、キャスト大量出演でネクタイ選びに苦労!?
第59回ブルーリボン賞の授賞式が8日に都内で行われ、作品賞に輝いた映画『シン・ゴジラ』の樋口真嗣監督が出席。総キャスト数が邦画史上最大の329名にのぼり、撮影時には「日本から俳優が消えた」とまで言われた本作について「ネクタイ選びが一番大変だった」と意外な苦労を明かした。
興行収入82億円を突破し、59年の歴史を誇る同賞で、特撮怪獣映画として初めて作品賞を受賞した『シン・ゴジラ』。ゴジラとともに登壇した樋口監督は、総監督を務めた庵野秀明が欠席したことについて「こういった事態を見越して、あの男は今日(先に)用事をぶち込んでました」とボヤキながら、「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べる。
本賞が東京のスポーツ7紙の映画担当記者で構成された東京映画記者会の主催であること、1995年に『ガメラ 大怪獣空中決戦』が同賞の監督賞を獲得したことに触れ、「怪獣映画に理解のある賞だと思っています」と分析する。そして「ここにいるスポーツ紙の記者の皆さんと一緒に酒を飲んだりしていますが、その時に注いだビールがいま効いてきたと思っています」と冗談を言いつつ、「これからも真面目で立派な映画は得意ではないですが、楽しめる映画を作っていきたいと思います」と意欲を見せていた。
また、今年の授賞式の司会は前回の主演男優賞、主演女優賞の受賞者である大泉洋と有村架純が担当しており、「日本の俳優がほとんど出たんじゃないかっていう感じでした」と感想を語って、樋口監督から「(あなたは)出てないじゃないですか」とツッコまれた大泉は、「わたしだって声がかかれば出たかったですよ!」とぼやいて渋い顔を見せていた。
そんな大泉から撮影時の苦労を質問された樋口監督は、「一番大変だったのは、ほとんどの人がネクタイを締めているんですが、ネクタイの柄選びが大変でした。柄が途中で足りなくなるんですよ」と吐露。意外なところで頭を抱えたことを打ち明け、会場の笑いを誘った。(取材/錦怜那)
■第59回ブルーリボン賞の受賞結果は以下の通り
作品賞 『シン・ゴジラ』(庵野秀明総監督、樋口真嗣監督)
監督賞 片渕須直『この世界の片隅に』
主演男優賞 松山ケンイチ『聖の青春』他
主演女優賞 大竹しのぶ『後妻業の女』
助演男優賞 リリー・フランキー『SCOOP!』『聖の青春』他
助演女優賞 杉咲花『湯を沸かすほどの熱い愛』
新人賞 岡村いずみ『ジムノペディに乱れる』
特別賞 『君の名は。』(新海誠監督)
外国作品賞 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(ギャレス・エドワーズ監督)