リリー・フランキー、薬物中毒者役で評価されぼやく
第59回ブルーリボン賞の助演男優賞に輝いた俳優のリリー・フランキーが、8日に都内で行われた授賞式に出席、映画『SCOOP!』で演じた薬物中毒者の役が周囲の人から好評であることを嘆いた。
司会の有村架純から「『SCOOP!』では元ボクサーで薬物中毒の男、『聖の青春』では主人公である棋士の師匠を演じた」と紹介されて登壇したリリーは、清純派女優の有村に「薬物中毒」というワードを口にさせたことが申し訳なさげ。また、「いろんな人が『すごくリアルだった』『本当に(薬物を)しているみたい』と褒めてくれる」ことにも、「その辺のリアルさを褒められても(手放しで喜ぶのは)難しい」とぼやき、「この賞をもらってもあまり得しないぞと軽く落ちた」と心中を明かした。
とはいえ、本賞の新人賞を2008年に映画『ぐるりのこと。』で史上最年長の45歳で獲得しているリリーは、「助演(男優賞)をいただけたということは(前回)与えてくれた賞にすごく恩返しができた気がしますし、主役や監督が受け入れてくださったということだと思う」と真面目に話す。そして「物書きの端くれとして、記者が選ぶブルーリボン賞は誇りに思います」と続けるも、「記事は『聖の青春』を中心に書いていただければ……」と記者たちに向かって念押し。盛り上がる観客に対しても「そこ盗聴しているんじゃない?」と切れ味鋭いジョークを飛ばした。
その後、有村と同じく司会を務めていた大泉洋が「覚せい剤中毒者の役は……」と掘り下げようとすると、「大泉洋さんに現場で事細かに教えていただいた」とリリーが応戦する。そんなリリーに大泉は、プレゼンターが「(リリーは)酒に酔って舞台あいさつに登壇する破天荒な人柄も魅力」と語っていたこともあり、「今日も飲んでらっしゃるんですか? 言っていいことと悪いことの区別がついていない」とツッコむ。「どうなんですか? 本当に(薬物は)やってない?」と確認されたリリーは、「俺さっきからトイレに行きたくて我慢してるんだけど、今中断したら本当にそう思われちゃう」とタジタジだった。(取材/錦怜那)