アカデミー賞外国語映画賞『セールスマン』6・10日本公開!主演女優も来日決定!
本年度アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画『セールスマン』の日本公開日が6月10日に決定。主演女優のタラネ・アリシュスティが来日することも明らかになった。
本作は、過去にも『別離』でアカデミー賞外国語映画賞に輝いたことのあるイランの名匠アスガー・ファルハディ監督がメガホンを取ったサスペンスドラマ。不幸な事件をきっかけに、平穏な日々を送っていた夫婦の人生が少しずつ狂い始める様子を丁寧に描写する。ファルハディ監督の過去作『彼女が消えた浜辺』でも共演したシャハブ・ホセイニとタラネが夫婦を熱演。
先月末に行われた第89回アカデミー賞授賞式では、米・トランプ政権の入国禁止措置に抗議すべく、ファルハディ監督とタラネがボイコットを事前表明し、世界的に大きな注目を浴びた。その渦中にあって、本作は見事に外国語映画賞を受賞。欠席したファルハディ監督らに代わり、イラン出身の実業家アニューシャ・アンサリ氏が壇上で声明文を読みあげたことも記憶に新しい。
そして今回、日本公開日と主演女優タラネの来日が決定したことを受けて、ファルハディ監督のコメントとメイキング写真が一挙披露。ファルハディ監督は「ひとつの映画で、7,000万人のそれぞれの信仰や生活がある多様な社会全体を描くことは、誰もできないことだと認識しています。しかし、ひとつの映画で、ひとつの社会の風景を描くことはできます。それが、たとえ、私の視点であったとしてもです。しかし、映画監督として、自分の才能を限定しない限りは、イランに開かれた窓を提供する機会を与えられていると思っています」と本作が持つ意義について語る。メイキング写真では、タラネたちキャストに熱心に指示を出すファルハディ監督の姿が印象的だ。本作を引っ提げ来日するタラネが、一体何を語ってくれるのかにも期待が高まる。(編集部・石神恵美子)
映画『セールスマン』は6月10日よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開