梶裕貴、声優になれた瞬間は「宝くじに当たった」ほどの驚き 今後の目標は
人気声優としてさまざまな作品に出演している梶裕貴だが、彼にとっての最も大きなターニングポイントはやはり事務所のオーディションに受かって業界に入ったこと自体。「本当に人生が変わるタイミングだったと思います」という当時について、梶は「確率としては宝くじに当たるくらいのもの」と振り返りつつ、今後の展望について語った。
【画像】梶裕貴が声を務めるイケメン兄 「兄に愛されすぎて困ってます」より
4月1日よりdTVが配信する、漫画のコマに合わせて声優たちが声を吹き込んでいくムービーコミック「兄に愛されすぎて困ってます」で、主人公の兄・はるかの声を担当する梶。今作も作品に臨む前から漫画を全巻読み、役づくりに全力で取り組んだという。声優の世界では、役はオーディションで勝ち取ることがほとんど。「オーディションに参加する以上は、なんとか工夫して『これも面白いな』と思っていただけるような表現ができればなと考えて全力で臨みます」という。
だがそのオーディションについて「本当に何が起こるかわからない」と話す梶。「実際に、絶対にないだろうなと思っていた役で合格したこともある」と経験談を明かすと、彼が業界に入るきっかけとなったオーディションを述懐する。「自分がよくできたから合格するというわけでもない。いろいろな方が審査員を務められる可能性がある中で、その方の感性に合わなければダメなわけですし。運とかタイミングとか本当にいろいろなものが重なった結果だと思います」。
またいつも「誰よりも熱く、愛情をもってかかわるべき」と出演作品に対するプレッシャーを背負いながら、活動を続けているという。「どうやったらもっと魅力的で面白いお芝居ができるのか、というのは常に考えている」そうで、今後は声だけの表現の追求にとどまらず、「機会があれば朗読劇や舞台など、違ったフィールドの表現にも挑戦していきたい」とのこと。「なるべく今までと違う新しいもの、感覚や発想を生み出せたらなと。ドラマや映画、舞台も観に行ったり、実際に僕もそういうものに挑戦したりして、得たものを声の仕事にフィードバックさせられたらなと思っています」。
梶は今回のムービーコミック「兄に愛されすぎて困ってます」を、「ストレートに自分が感じたものを表現する、しなければいけないコンテンツ」と表した。「漫画のコマという『答え』が手元にあるので、演技としてはものすごくやりやすい」反面、同時に正解がそこにあるからこそ、観る人に声を吹き込むことで起こる「ズレ」を感じさせないようにする。まさに今の梶の声優としての底力を感じられるコンテンツなのかもしれない。(取材:編集部・井本早紀)