生まれながらのリーダー「あかちゃん社長」が首位!『美女と野獣』破る波乱
全米ボックスオフィス考
先週末(3月31日~4月2日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、スーツを着てブリーフケースを提げた“生まれながらのリーダー”である赤ちゃんを主人公にしたドリームワークス・アニメーションの映画『ザ・ボス・ベイビー(原題) / The Boss Baby』が興行収入5,019万8,902ドル(約57億7,287万3,730円)という予想を大幅に上回る好成績で首位デビューを果たした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル115円計算)
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『ボス・ベイビー(原題)』は、マーラ・フレイジーの絵本「あかちゃん社長がやってきた」にインスパイアされて制作されたアニメーション映画。大人のように話すことのできるボス・ベイビーが、7歳の兄と共に子犬会社CEOの卑劣な陰謀を止めようとするさまを描く。『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』などで知られるアレック・ボールドウィン(59)がボス・ベイビーの声優を務め、監督は『マダガスカル』シリーズのトム・マクグラス。観客の67%は家族連れで、特に18歳以下の若年層から高く評価されている。
同作の予想外の躍進で、首位キープは間違いないと思われていたディズニー実写版『美女と野獣』は公開3週目で2位に。興収は4,542万743ドル(約52億2,338万5,445円)だった。
スカーレット・ヨハンソン主演で「攻殻機動隊」を実写化したSFアクション『ゴースト・イン・ザ・シェル』は興収1,867万6,033ドル(約21億4,774万3,795円)で3位デビューと振るわず。子供たちも観られるPG-13で公開されたが、近年は『デッドプール』『ジョン・ウィック:チャプター2』『LOGAN/ローガン』などR指定作品が軒並みヒットしており(スカーレット主演のR指定アクション『LUCY/ルーシー』もオープニング興収4,389万9,340ドル・約50億4,842万4,100円のヒットだった)、アクション映画においてはPG-13だからR指定より多くの観客を集められる、ということではもうないようだ。
このほか、第2次世界大戦中のワルシャワでナチスに追われたユダヤ人、そして動物たちを救った動物園の園長夫妻を描いたドラマ『ザ・ズーキーパーズ・ワイフ(原題) / The Zookeeper's Wife』が541館での公開ながら興収328万8,835ドル(約3億7,821万6,025円)を稼ぎ出すヒットで初登場10位にランクインしている。主演はジェシカ・チャステイン。
今週末は、アニメーション映画『スマーフス:ザ・ロスト・ビレッジ(原題) / Smurfs:The Lost Village』や、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキン共演のコメディー『ゴーイング・イン・スタイル(原題) / Going in Style』などが公開される。(編集部・市川遥)
3月31日~4月2日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『ボス・ベイビー(原題) / Boss Baby』
2(1)『美女と野獣』
3(初)『ゴースト・イン・ザ・シェル』
4(2)『パワーレンジャー』
5(3)『キングコング:髑髏島の巨神』
6(5)『LOGAN/ローガン』
7(6)『ゲット・アウト(原題) / Get Out』
8(4)『ライフ』
9(7)『チップス(原題) / CHiPS』
10(初)『ザ・ズーキーパーズ・ワイフ(原題) / The Zookeeper's Wife』