「シカゴ P.D.」に謝罪要求 市長が憤慨
米テレビドラマ「シカゴ・ファイア」のスピンオフ「シカゴ P.D.」の5月10日(現地時間)米放送のエピソードで、インディアナ州にある実在の街クラウンポイントが人種差別的に描かれていたことに憤慨し、市長が番組に謝罪を要求したという。
Chicago Tribune 紙によると、問題のエピソードでは、高校のスター選手だった黒人男性が白人女性と交際中にレイプ疑惑で有罪に。収監されていた男性は出所したあと、殺されてしまう。エピソード中には、黒人男性と白人女性の交際はクラウンポイントではあってはならないことだったと男性の叔母が証言するシーンや、市民の生活水準の低さを思わせるシーンがあったとのこと。
クラウンポイントのデヴィッド・ウラン市長が同紙に語ったところによると、多くの市民から連絡があったため、普段は見ない同ドラマの問題のエピソードを視聴し、ショックを受けたという。
「奇妙なエピソードだと思いました。明らかにフィクションです。クラウンポイントであのような事件が起きたことはありません。われわれの街の描かれ方に動揺しました。仮に30年、40年前に実際に起きた事件だったとしても、まるで昨日起きたかのように感じさせるものでした。われわれは事実ではないとわかっています。でも、ほかの場所に住んでいる人たちは事実だと信じてしまうかもしれません」と言っている。
市長はクラウンポイントの市民は働き者で、犯罪率も低く、ドラマに描かれていたのとは違い、家もきちんと管理していると主張。街の名前を変えれば済んだことなのにとコメントしている。(澤田理沙)