俳優・中嶋しゅうさん、初日上演中に転落死 69歳
俳優の中嶋しゅうさんが6日19時、東京芸術劇場シアターウエストで初日を迎えた舞台「アザー・デザート・シティーズ」の1幕上演中に舞台から転落、救急搬送先の病院で22時に亡くなった。69歳だった。
劇団「NLT」出身で、「今は亡きヘンリーモス」「屋根の上のバイオリン弾き」「リア王」など舞台を中心に、映画『日本のいちばん長い日』や『関ヶ原』(8月26日公開)、テレビ、CM、Vシネマ、ナレーションなど多方面で活動してきた中嶋さん。「アザー・デザート・シティーズ」は2012年にブロードウェイで上演されてトニー賞5部門にノミネートを果たした家族劇で、日本版では寺島しのぶが主演、その父役を中嶋さんが務めていた。
中嶋さんの妻で女優の鷲尾真知子は所属事務所のホームページに7日、コメントを発表。「中嶋本人も連日稽古に励み、開幕を楽しみにしていた公演初日に、このような事態となりましたこと、共演の皆様をはじめとする関係者の皆様、ファンの皆様に、妻として、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「まだ私自身が信じられない気持ちの中におりますが、今はただ、公演初日から千秋楽まで、無事に務め上げることに集中したいと思っています。中嶋もそうすることを一番に願っていると思います」と7日に初日を迎える出演舞台「ふるあめりかに袖はぬらさじ」に集中するつもりだと気丈に振る舞っている。
「アザー・デザート・シティーズ」は6日の上演途中で中止となった公演ならびに7日~9日までの全公演が中止に。払い戻し方法やそれ以降の公演予定については今後、梅田芸術劇場のホームページで案内される。(編集部・市川遥)