菅田将暉、山田裕貴と撮影中に本当に殴り合っていた
俳優の菅田将暉と山田裕貴が27日、都内で行われた映画『あゝ、荒野 前篇』完成披露舞台あいさつに出席。劇中、ライバル同士のボクサーにふんした2人が、ボクシングシーンでは実際にパンチを当てて撮影に挑んだことを明かし、客席を驚かせた。
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寺山修司の長編小説を『二重生活』の岸善幸が映画化。2020年の東京オリンピック後を舞台に、対照的な二人のボクサーの交流を描いた本作。壇上には菅田とともに主演を務めるヤン・イクチュンのほか、木下あかり、モロ師岡、今野杏南、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリア、岸監督が登壇。
ボクサー役とあり、肉体改造を経て本番に挑んだという菅田は、この日は壇上に用意された大きな本作のポスターをイクチュンと2人でグローブでぶち破って現れる演出で登場。しかし、ポスターはなかなか破れず「撮影で鍛えていたのに一発で破れなかった」とマイクを持つなり悔しそうな表情。
同じくボクサー役のイクチュンとはほとんどトレーニングは一緒にしなかったというが、撮影に入る半年前にイクチュンと会い、「僕は50数キロ、ヤンさんは70数キロ。体重差が20キロくらいあって(同じクラスの体にするのは)絶望的だと思った」と述懐。だが、そこから菅田は増量、イクチュンは減量に取り組み、「半年後には同じくらいになっていた」と笑顔を見せた。
また菅田演じる新次のライバルボクサー、裕二を演じた山田とのボクシングシーンでは実際にパンチを当てあって撮影していたことも告白。「山田と僕に関しては本当に当てていました。信頼関係を元にですけど」と菅田。トレーニングも2人一緒にやっていたといい、山田も「顔はやっぱりあれですけど、ボディーは当てられてもいいって鍛えました。本当にお芝居を越えて、ボクシングをしていました」としみじみ。
菅田によれば顔も部分によっては当て合うこともあったといい、「脳が揺れないところなら顔もオッケーって。こめかみの上あたりとか。本当に殴っても大丈夫だったからこそ緊張感のあるいいシーンになった」と撮影を振り返っていた。(取材・文=名鹿祥史)
映画『あゝ、荒野 前篇』は10月7日、『あゝ、荒野 後篇』は10月21日より公開