ウェス・アンダーソン新作、日本が舞台『犬ヶ島』初予告編!
映画『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督による新作ストップモーションアニメ映画『犬ヶ島』の海外版予告編が初公開され、日本を舞台にした不思議な世界観がお披露目された。
『ムーンライズ・キングダム』『ダージリン急行』などで知られるアンダーソン監督が手掛けた本作は、失踪した愛犬を探す少年アタリの壮大な冒険を描く全編ストップモーションアニメの作品。ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートン、スカーレット・ヨハンソン、ヨーコ・オノなどそうそうたるスターたちに加え、RADWIMPSの野田洋次郎、村上虹郎、渡辺謙、夏木マリといった日本勢も声優キャストに名を連ねている。
この度公開された予告編では、日本の未来における架空都市“メガ崎市”を舞台に、犬の数が増え、伝染病が広まってしまったことで、小林市長が犬を“ゴミの島”に追いやる緊急措置を取るところから始まる。そこは“犬ヶ島”と呼ばれるようになり、犬たちは捨てられた生ごみなどを食べながら暮らしている。そこへ少年アタリが愛犬スポットを探しにジェット機で犬ヶ島へとやってくる。新たに出会うキャラの濃そうな犬たちを仲間に、スポットを見つけ出すために奔走するのだった。ストップモーションアニメの精巧さに心奪われるとともに、ウェス・アンダーソンらしさが炸裂した独特の世界観で、ときおり日本語が飛び交っているのも新鮮だ。アンダーソン監督は本作について黒澤明監督作品からインスピレーションを受けていると明かしており、どのようにその影響が反映されているかも楽しみだ。
この予告編を見た人々からは「ようやくオリジナリティーのある作品」「アニメは美しくて、ストーリーはユニークで、そのキャラクターを素晴らしい俳優陣が演じている。これぞ映画づくり。ハリウッドには肝に銘じてほしい」と独創性を評価する声が目立ち、すでにアカデミー賞長編アニメ映画賞の有力候補として期待を膨らませている人もいた。本作の日本公開は、2018年春を予定している。(編集部・石神恵美子)