山田孝之、34歳になった心境とは?
俳優の山田孝之が27日、都内で行われた映画『ゴッホ 最期の手紙』舞台あいさつに登壇し、34歳を迎えた今の心境を語った。イベントには、イッセー尾形、本作の油絵制作に参加した画家の古賀陽子も来場した。
20日に34歳を迎え、観客から祝福の拍手を送られた山田は、心境の変化を尋ねられると「俳優として芝居をすることなど、いろんなことをやっているので心境の変化は常にある」と吐露。また、「人生をかけて、こういうことをやろうという目標や使命感」を持っていることも打ち明けると、「こっちの方がいいかな……と(目標や使命感が)変わって行ったりするけど、これからもやりたいことをやって楽しんでいきますし、(皆さんを)楽しませられる人間であろうと思っています」と誓いの言葉も口にした。
本作は、郵便配達人である父から自殺した画家ゴッホの手紙を託された青年アルマンが、彼の死の真相を求めて旅をする物語。125名の画家たちの筆でゴッホのタッチを再現しながら描かれた“動く油絵”で構成されており、仏アヌシー国際アニメーション映画祭では観客賞を、上海国際映画祭では金爵賞とアニメーション最優秀賞を受賞している話題作だ。
山田は主人公アルマンの声を、イッセーは父ジョゼフの声を担当。SNSで本作の映像を見かけ、「日本に来たら観ようと思っていた」と話す山田。その後、情報が途絶え、「どうなっているんだろう」と思っていたところに吹き替えのオファーが来たそうで、台本を読む前に「これだったら是非やりたい」と二つ返事で引き受けたという。一方のイッセーも「全く同じです!」と同調。SNSではなくテレビで知り、待ち遠しく思っていたそうで、オファーが来たことに「ビックリしました」と笑った。
しかし、吹き替えは一筋縄ではいかなかった様子。オリジナルでは、役者が演じた映像を油絵にしているが、撮影コマ数と絵の枚数が合わず、それに伴って台詞と絵の口の動きも合っていないという。そこに日本語を当てるため、ますます口の動きと台詞が合わず、「どこまでを(本作の)味とするかは難しかった」と振り返る山田。とはいえ、斬新な作品に関わることができて大満足の山田は、「見たことのない映像で刺激的な映画になっています。ぜひ楽しんでください」と自信満々に呼びかけていた。(取材:錦怜那)
映画『ゴッホ 最期の手紙』は11月3日より全国公開