「大泉洋映画祭」の茶番感に本人がボヤキ
俳優の大泉洋が22日、都内で行われた映画『探偵はBARにいる3』公開記念イベント「大泉洋映画祭」に登壇するも、“茶番感”漂うイベントにボヤキが止まらなかった。この日は、プレゼンターとして女優の前田敦子も来場した。
本映画祭は、大泉が主演した珠玉の7作品を9日間にわたって上映するもの。その初日のステージに盛大な拍手と歓声で迎えられた大泉は、「大泉洋“国際”映画祭」といつの間にか規模を大きくして開幕を喜んだ。しかし、最初に話を聞いた時は「え? って聞き返した」そうで、「マネージャーが半笑いで『東映さんが開きたいと言ってます』と言っていて、シュールな時間が流れた」と回顧。また、義理の母から「すごいですね、洋さん。個人の名前がつく映画祭ってそうないんじゃないですか?」と言われたことを明かし、「返す言葉がなかった」と苦笑いした。
そんな中で前田が大泉の人間性や役者としての魅力を、一方の大泉が映画について真面目に語り、厳かな空気も流れるが、突如、本映画祭における最優秀主演男優賞の発表となり、ファンファーレが鳴り響く中で前田が「大泉洋さんです!」と発表すると、会場は拍手と笑いに包まれた。その後、黄金に輝く自身をかたどったトロフィーを受け取った大泉は、それを高々と掲げて「自分でも予期していなかったので驚いていますが、第1回目の賞をいただけるのは本当に光栄なことだと思います」と喜びを噛みしめた。
とはいえ、演出はおろかトロフィーについてもすべて事前に知っていた大泉は「本当に東映さんにお願いしたい」と切り出すと、登壇直前の前田との打ち合わせを自分がいるところでやっていたことを挙げ、「僕の前でやってほしくなかった。もう少し重々しく、このイベントに挑んでほしかった」とボヤキ。さらに、「僕がここ(会場)に来た瞬間に、嬉しそうに『どうですか?』って(トロフィーを)見せてきたけど、ここ(ステージ上)で最初に見たかった」と話すと、製作期間が1週間というトロフィーに関して「若干、髪型に大仏感が出ているので、もう少し細かく作り込んでいただけると良かったな」と恨み節。そして「東映の茶番感がひどい!」とかまして、会場をさらに盛り上げていた。
本作は、アジア最北の歓楽街、札幌・ススキノを舞台に探偵コンビの活躍を描いた人気映画シリーズの第三弾。後輩の恋人・麗子(前田)の失踪調査に乗り出したことがきっかけで、裏社会で暗躍する北城グループの殺人事件、巨額の薬物取引に巻き込まれる探偵(大泉)と相棒・高田(松田龍平)。やがて、これらの事件に関わる謎多き美女・マリ(北川景子)から託された依頼により、探偵コンビが最後の事件に挑むさまを描く。(取材:錦怜那)
『探偵はBARにいる3』は12月1日より全国公開