驚異の変身!アカデミー賞ノミネート有力作が来年3月公開
名優ゲイリー・オールドマンが、英国の元首相ウィンストン・チャーチルを演じた映画「Darkest Hour」が『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』の邦題で、2018年3月より公開されることが決定した。
アカデミー賞の前哨戦とされるトロント国際映画祭で上映され、主演男優部門などアカデミー賞ノミネート入りが有力視される本作は、チャーチルの首相就任から第二次世界大戦のダンケルクの戦いまでの4週間を描く歴史エンターテインメント。『プライドと偏見』(2005)、『つぐない』(2007)などの秀作を生み出してきたイギリスの俊英ジョー・ライトがメガホンを取り、『博士と彼女のセオリー』(2014)でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたアンソニー・マクカーテンが脚本を手掛ける。
第二次世界大戦初期、ナチスドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、英国にもまた侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれる中、ヒトラーとの和平交渉か、徹底抗戦か。英国首相に就任したばかりのチャーチルは、ヨーロッパを揺るがす選択を迫られる。
特殊メイクによって驚異的な変身を遂げ、チャーチルになり切ったゲイリーは、ジョン・ル・カレ原作のサスペンス『裏切りのサーカス』で第84回アカデミー賞主演男優賞にノミネート。意外にもアカデミー賞での受賞歴はないが、『レヴェナント:蘇えりし者』(2015)でレオナルド・ディカプリオが演じた探検家ヒュー・グラス、『博士と彼女のセオリー』(2014)でエディ・レッドメインが演じた物理学者スティーヴン・ホーキングなど、実在の人物は受賞の確率が高いとされているだけに期待が膨らむ。
チャーチルを支える妻クレメンティーンに『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)のクリスティン・スコット・トーマス、秘書エリザベスに『ベイビー・ドライバー』(2017)のリリー・ジェームズ、英国王ジョージ6世に海外ドラマ「ブラッドライン」シリーズなどのベン・メンデルゾーンと脇を固めるキャストも実力派ぞろい。(編集部・石井百合子)
映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』2018年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開