坂口健太郎、綾瀬はるかの相手役に起用のワケ
綾瀬はるかと坂口健太郎が共演する映画『今夜、ロマンス劇場で』の撮影現場で、綾瀬と坂口、メガホンを取る武内英樹監督、本作を企画した稲葉直人プロデューサーが取材に応じた。
本作は、映画監督を目指す青年・健司(坂口)と、モノクロ映画の中からやって来たお姫さま・美雪(綾瀬)の不思議な恋愛模様を描くラブストーリー。マンガや小説の実写化があふれるこの時代にめずらしく、原作モノではない映画オリジナル作品だ。
今年5月下旬、栃木県足利市にある旧劇場で行われたこの日の撮影。坂口演じる健司がある日、通い慣れた映画館のロマンス劇場で映画を観ていると、長年憧れ続けていた映画の中のヒロイン・美雪(綾瀬)が突然、現実世界に現れるというコミカルな場面だ。スクリーンから飛び出してきた美雪はススだらけで、髪もボサボサ。さらに一人だけモノクロのままというのも面白い。
二人は共に『海街diary』『高台家の人々』でもキャストとして名を連ねていたが共演シーンはほとんどなく、これが本格的な初共演。綾瀬は「坂口くんは素直な方です。お芝居もすごく素直で、でも繊細な方だと思うので、バランスが素敵だなと。あれ、上から目線っぽい?」と笑いながら明かす。
一方、坂口は「綾瀬さんが現場に来ると華やかになります。みんなを巻き込んで気持ちを華やかにしてくれる」と綾瀬の印象を話し、「よくお芝居で相手に笑いかけるシーンがありますが、綾瀬さんが相手だと素直に笑える。自分の気持ちに無理なくお芝居できて、不思議な方だなと思いましたね」と信頼を寄せる。
稲葉プロデューサーによると、本作は9年前から温めていた企画で、綾瀬と坂口の二人をイメージしながら作り上げたものだという。「(綾瀬の)相手役にしっくりくる俳優がずっといなかったというのが、それだけ時間がかかった理由の一つです。そんな中『ヒロイン失格』で坂口さんを見たときに『見つけた!』と思って。Sっぽい役だったけれど、ものすごくピュアで良い意味で情けない部分を感じたんですよね」と坂口の起用理由を明かす。
武内監督も「二人ともピュアで、相性も抜群に良い。それぞれのピュアさ今回のファンタジックな世界観にバッチリはまっていて、これは素敵なラブストーリーになるなと確信しています」と綾瀬と坂口の相性に太鼓判を押していた。(取材・文:編集部・中山雄一朗)
映画『今夜、ロマンス劇場で』は2018年2月10日より全国公開