イーストウッド監督、テロ阻止の若者を主演起用!新作映画2018.3.1公開
俳優としても著名なクリント・イーストウッド監督が、2015年に起きた実際の無差別テロ事件を映画化した新作『15時17分、パリ行き』の日本公開が、2018年3月1日に決定した。87歳の名匠が、武装した犯人に立ち向かった3人の若者たちを、そのまま主演に起用した意欲作だ。
2015年8月21日、554人の乗客を乗せた、アムステルダム発パリ行きの高速鉄道内で、イスラム過激派の男が銃を乱射した「タリス銃乱射事件」。本作は、たまたまこの列車に乗り合わせ、果敢に犯人に立ち向かった、3人のアメリカ人の若者を描く。
イーストウッド監督にとっては、『ハドソン川の奇跡』に続く実際の出来事の映画化。無差別殺傷テロというテーマを扱うにあたり、徹底したリアリティーにこだわった名匠は、実際に犯人を取り押さえた幼なじみたち、米空軍兵スペンサー・ストーン、オレゴン州兵のアレク・スカラトス、大学生アンドニー・サドラー(当時)を主演俳優に起用するという、ハリウッド映画としては前代未聞の手法を選んだ。
彼らだけではなく、当時の列車に居合わせた乗客も出演させ、撮影も実際に事件が起きた場所で敢行。イーストウッド監督だからこそできた無茶とも言えるが、「この映画はごく普通の人々に捧げた物語だ」という監督の思いを伝えるためには、むしろこの撮影方法は必然だったのかもしれない。『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』など、名作をハイペースで生み出し続けるイーストウッド監督の新たな試みに期待が高まる。(編集部・入倉功一)