男子禁制の女学院に負傷兵が運び込まれる…ソフィア・コッポラ新作映像
ソフィア・コッポラが第70回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』から男子禁制の女子寄宿学園に負傷兵が運びこまれるシーンが公開され、ソフィアが初めて挑戦したスリラーの作風を垣間見ることができる。
クリント・イーストウッド主演『白い肌の異常な夜』と同じ原作である、トーマス・カリナンの小説「The Beguiled」をソフィアが女性目線で実写映画化した本作。南北戦争期のアメリカ南部にある寄宿学園に負傷して運び込まれた北軍兵士をめぐって、女性たちの情欲と嫉妬がむき出しになっていくさまを描き出す。ソフィア作品でおなじみのキルスティン・ダンストとエル・ファニングに加え、ニコール・キッドマンやコリン・ファレルといった豪華キャストの共演でも注目を浴びた。
この度公開された本編映像は、アメリカ南部に位置する男子禁制の女子寄宿学園に、敵兵の負傷兵が運ばれてくる、まさに物語の始まりともいえるシーンだ。突然鳴り響くベルの音。学園の生徒エイミー(ウーナ・ローレンス)が森でキノコ狩りをしている最中に傷を負い倒れていた北軍の兵士・マクバニー(コリン)と遭遇し、学園まで連れて帰って来たのだった。学園に入るなり、庭に倒れこむマクバニーに、女学園の生徒たちは不安そうな表情を見せる。そんな中、冷静にマクバニーの脈をはかり命を助けようとする園長マーサ(ニコール)の存在感が際立つ。極限まで抑えられた音に自然光で撮られた画が印象的なのはもちろんのこと、マクバニーがやってきたことによって女学園の秩序がどのように崩れていくのか、ソフィアにとっての新境地であるスリラーに期待が高まるような緊迫感漂うシーンとなっている。(編集部・石神恵美子)
映画『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』は2月23日より全国公開