広瀬すず、最優秀助演女優賞を『三度目の殺人』で初受賞
第41回日本アカデミー賞
第41回日本アカデミー賞授賞式が2日、港区にあるグランドプリンスホテル新高輪で行われ、『三度目の殺人』の広瀬すずが最優秀助演女優賞に輝いた。第39回日本アカデミー賞では新人俳優賞を、第40回日本アカデミー賞では優秀主演女優賞と優秀助演女優賞を手にしていた広瀬だが、最優秀助演女優賞を獲得するのは今回が初めて。
『誰も知らない』『そして父になる』などの是枝裕和監督がメガホンを取った同作は、死刑が確実視されている殺人犯の弁護を引き受けた弁護士が、犯人と交流するうちに動機に疑念を抱くようになり、真実を知ろうとするさまを描いた法廷サスペンス。是枝監督と『海街diary』(2015)以来、2度目のタッグを組んだ広瀬は、殺人事件の被害者の娘で事件の鍵をにぎる足の不自由な高校生を演じた。
昨年の日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞したプレゼンターの妻夫木聡に名前を呼ばれ、少し驚いた表情を見せた広瀬。一歩一歩をかみしめるようにステージに向かって足を運んでマイクの前に立ち、「本当にありがとうございます」と感謝。そして「ちょっと何をしゃべればいいのかわかんないですけど」と戸惑いつつ、「やっぱりなんか一番こみあがってくるのは『嬉しい』です」と心情を明かした。
さらに「(是枝)監督にはいつも見たことのない景色をたくさん見せていただくので」と切り出した広瀬は、「これから少しずつでも恩返しができるように。自分が参加させていただいた作品の少しでも力になる役者さんになれるように、これからも頑張ります。本当にありがとうございます」とスピーチを締めくくった。
広瀬は昨年、優秀主演女優賞(『ちはやふる -上の句-』)と優秀助演女優賞(『怒り』)のダブル受賞という快挙を達成したものの最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞にはどちらも選出されなかった。その授賞式後に更新したブログに「今までにない悔しいという感情に出逢った」とつづっていた広瀬にとって、今回は念願の最優秀助演女優賞受賞となった。
優秀助演女優賞は広瀬のほかに、尾野真千子『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、北川景子『探偵はBARにいる3』、夏川結衣『家族はつらいよ2』、薬師丸ひろ子『8年越しの花嫁 奇跡の実話』も獲得した。(編集部・海江田宗)