180年後の人々が突如海に浮かび上がる!?注目のSFドラマシリーズ
映画『ニュースの天才』『ダラス・バイヤーズクラブ』などの独立系作品から、ハリウッド大作『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』まで幅広く出演してきたバイプレイヤー、スティーヴ・ザーンが主演を務めるABCの新ドラマシリーズ「ザ・クロッシング(原題)/ The Crossing」について、4月2日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
【写真】若いっ!映画『ニュースの天才』でのスティーヴ・ザーン
妻と別れ、オレゴン州の静かな海辺の街に引っ越してきたジュード(スティーヴ)。地元の保安官として勤務していたある日、少女が海岸に打ち上げられた現場で、溺死体や溺れかけた人々が次々に水中から浮かび上がってくる惨事を目の当たりにする。加えて、180年後の戦地から逃れてきたと証言する生存者たち。ジュードはその異常事態の真相に迫っていくが……。テレビシリーズ「リベンジ」のダン・ドウォーキンとジェイ・ビーティーがクリエイターを、『ミュータント・タートルズ』のジェイソン・T・リードが製作総指揮を務めている。
脚本についてスティーヴは、「とても驚かされたよ。特に民間の放送ネットワークで手掛けているということにね。『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』の出演後、しばらく仕事をせずにケンタッキーの自宅で、送られてきた脚本をたくさん読んでいたんだ。そのほとんどに惹かれなかったけど、この脚本には感動したよ。僕にとってのSci-Fi映画は『デッドゾーン』みたいな作品で、どこかリアルの要素があり、何か人々に(印象を)残すような作品なんだ。実際に脚本家はNASAの人たちに、タイムトラベルなど今作で描かれるあらゆる近未来の出来事が可能になるのは、150年後と教えられたそうで、今作でも150~180年後に生まれた人々が、やってくる設定になっているんだよ」と説明した。
撮影で特に大変だったシーンについては、「パイロット番組をカナダのバンクーバー島で撮影したんだけど、かなり波の激しい海で、わずか4分くらい浸かっただけで、低体温(症)になったほどだったんだ。現場には、温水浴槽みたいなものが用意されていたんだけど、それに入ると余計に寒くなってしまったしね」とタフな体験を明かした。
これまでの役者人生において、今の自分を形成させた作品を聞かれると、「『戦場からの脱出』(日本未公開)だね。(実話を基にした作品で)かなり掘り下げて演じなければいけなかったんだ。役柄的にかなり挑戦した作品だったよ」と答え、続けて「僕はどの役でも、準備しすぎなくらい準備する方なんだ。しっかり準備すれば、(セットで)しっかり俳優として学べ、意見も持つこともできるからね。だから、作品ごとに何かを発見してきたつもりさ。俳優は素晴らしい仕事だから、毎作チャレンジがあれば良いと思っているよ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)