大泉洋主演で「こんな夜更けにバナナかよ」映画化 難病患う実在の人物に
幼い頃に難病にかかり24時間体制の介助が必要な体となった鹿野靖明さんとボランティアたちの交流を描いたノンフィクション小説「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」(渡辺一史著)が、大泉洋主演、高畑充希&三浦春馬の共演により映画化されることが決定した。12歳で筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを発症し、車いすの人生を送る鹿野さんにふんする大泉は「『障がいがあるから』と遠慮することなく、1人で生活して、仕事もして、喧嘩もして、恋もして、どこまでも対等に人と向き合い続けた鹿野さんの人生に強烈に惹かれました」とコメント。『ブタがいた教室』『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』などの前田哲がメガホンを取り、大泉と2002年公開の『パコダテ人』以来、約16年ぶりのタッグを組む。
本作は、1959年に札幌市に生まれ、車いすの人生を“ワガママ”に生きた鹿野さんの物語。病院を飛び出し、自ら集めた大勢のボランティアや両親に支えられて生活する鹿野さん、彼が恋する新人ボランティアの美咲、その恋人で北海道の医学生・田中の三角関係、それに伴う大騒動、鹿野さんがどうしてもかなえたい夢の顛末を描く。脚本は『映画 ビリギャル』などの橋本裕志が担当。オール北海道ロケで、5月下旬から7月上旬にかけて撮影予定。
同じ北海道で生まれ育った大泉が鹿野さんにふんし、初めて車イスと介助を受ける役に挑戦。鹿野さんのボランティアとして参加し、心を通わせていく女子大生・安堂美咲に高畑充希、美咲の彼氏で医学生の田中久に三浦春馬が決定しており、3人は本作が初共演となる。
脚本を読んだ大泉は鹿野さんの生きざまに衝撃を受けたと言い、「重い難病を抱えながらも、それを決してハンデとは捉えず、自ら沢山のボランティアを集め、自分のやりたいように『ワガママに』生き抜いた生涯。どんなに『ワガママ』を言っても周りから愛された続けた鹿野さんを、その理由を考えながら真摯にコミカルに演じられたらと思ってます」と意気込み。
高畑、三浦との共演にも「キラキラした若いお2人との共演も楽しみにしています」と期待を寄せており、「三浦くんの近くに居たら、イケメンが感染(うつ)るんじゃないかと思うので、なるべく三浦くんの至近距離にいようと思ってます」と大泉らしい愛嬌のあるコメントを寄せている。(編集部・石井百合子)
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』は今冬全国公開