双子の精神科分析医の間で揺れていく…仏鬼才フランソワ・オゾン新作8月公開
映画『スイミング・プール』『8人の女たち』などサイコスリラーの名手として知られるフランスの鬼才フランソワ・オゾン監督の新作の邦題が『2重螺旋(らせん)の恋人』に決定し、8月4日より日本公開されることが明らかになった。オゾン監督の来日も決定した。
本作は、世界三大映画祭の常連であり、フランスを代表するオゾン監督が4年の構想期間を経て放つ極上の心理サスペンス。米国の女性作家ジョイス・キャロル・オーツの双子をテーマとした短編小説をオゾン監督が大胆に翻案し、主人公のクロエが、容姿は同じでも中身は正反対の双子の精神科分析医・ポールとルイとの禁断の関係にのめり込んでいく姿を鮮烈かつ官能的に描き出す。オゾン監督は「この短編を読み、双子についてリサーチをしている中で、これまでに見たことのない幻想的で恐ろしい現実に思いめぐらせ、映画化がひらめいた」と語っている。
主人公クロエを演じるのは、『17歳』で売春に手を染める名門女子高生を演じてカンヌを騒然とさせたマリーヌ・ヴァクト。そのクロエと心理的にも肉体的にも激しい駆け引きを繰り広げる双子の精神分析医を、『しあせの雨傘』『最後のマイ・ウェイ』のジェレミー・レニエが演じる。また、往年の大女優ジャクリーン・ビセットが、ポールとルイの過去に関わる重要な役どころで出演している。
なお、本作は日仏交流160周年を迎え13年ぶりに横浜で開催される「フランス映画祭 2018」での上映も決定しており、オゾン監督の来日も決定している。(編集部・石神恵美子)
映画『2重螺旋(らせん)の恋人』は8月4日より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開