野村萬斎主演で池井戸潤「七つの会議」映画化 共演に「半沢直樹」キャスト集結
狂言師・野村萬斎が、半沢直樹シリーズや「陸王」などで知られる池井戸潤の同名小説を映画化する『七つの会議』(2019年公開)で主演を務めることが10日、明らかになった。中堅企業で起きたパワハラ騒動をきっかけにした不可解な人事の顛末が描かれる。野村が演じるのは事件の発端となる人物で、上司のパワハラを訴える、ぐうたら社員の万年係長・八角。本作が初の池井戸作品出演となる野村は、「わたし自身、初のサラリーマン役。それでいて、八角は一癖も二癖もある決して平凡ではない役どころなので、演技すること自体が新たな挑戦だなと思います」と意気込みを語っている。
昨年、TBS日曜劇場枠で放送された「陸王」、TOKIO・長瀬智也主演の映画『空飛ぶタイヤ』(6月15日公開)など映像化が相次ぐ、池井戸の発行部数67万部(2018年4月現在)のクライムノベル「七つの会議」が映画化される。メガホンを取るのは、「半沢直樹」(2013・TBS系)や「下町ロケット」(2015・TBS系)、「陸王」(2017・TBS系)など数々の池井戸作品を手掛け、東野圭吾原作映画『祈りの幕が下りる時』のヒットも記憶に新しいベテラン・福澤克雄。脚本を、現在放送中の「ブラックペアン」(TBS系)で福澤とタッグを組んでいる丑尾健太郎が担当する。
社で絶対的な存在の営業部長・北川に香川照之、うだつが上がらない営業課長・原島に及川光博、八角に訴えられる課長の坂戸に片岡愛之助、親会社の代表取締役社長・徳山に北大路欣也。「半沢直樹」でおなじみの顔ぶれが集結する。
野村は、共演者の顔ぶれに「個性あふれる共演者の方々とのお芝居も楽しみでなりません。特に、香川(照之)さんは、芝居と古典芸能の両側の世界で生きる者として、“気”“間合い”のような独特の感覚が互いにあるように感じています。共演が本当に楽しみです」と、とりわけ歌舞伎役者としても活躍する香川との共演に期待を寄せている。
そのほか、零細ねじ工場の社長・三沢に音尾琢真、新進気鋭のねじ製造会社社長・江木に立川談春が名を連ねており、いずれも池井戸作品に出演済み。(編集部・石井百合子)
映画『七つの会議』は2019年、全国東宝系にて公開