ディーン、「モンテ・クリスト伯」で日本人独特の駆け引きを意識
14日に2時間にわたって放送される「モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-」(フジテレビ系、木曜22時~)最終回を前に、主演を務めたディーン・フジオカが、復讐の鬼と化した主人公モンテ・クリスト・真海へのアプローチについてあらためて明かした。
2017年放送のコメディー・ドラマ「今からあなたを脅迫します」(日本テレビ系)で演じた怪しい脅迫屋から一転。アレクサンドル・デュマの小説に基づくシリアスなドラマで、冤罪により15年もの間服役し、自らを陥れた3人の男たち(大倉忠義、新井浩文、高橋克典)に制裁を下していく主人公を熱演したディーン。廃人と化した獄中時代には長髪にひげ面の荒々しい風貌も話題となり、出所後には何かが抜け落ちたかのように美しく変身し、驚くべき変貌ぶりを見せた。
モンテ・クリストというキャラクターに対し、演じる前には「早口で一気に話していって、最後の一言二言だけすごくゆっくり言葉を置く、というようなイメージ」を持っていたというディーン。しかし、日本人の駆け引きの傾向を「相手を詰めるよりも、相手に言わせておいて一歩下がってすかす、みたいな……それが日本語での社会の駆け引きの仕方だなと、この何年かで思っていたんです」と分析していたと言い、現在の真海につなげたそう。
「相手が反論できないくらい追い詰めて、最後の言葉を取ってしまうと“余裕がない人”と捉えられるというか……一言で必殺! というようなことが日本語の美学かなと思ったので、真海のセリフ、立ち振る舞いはそういうところを意識して演じました。……ゆっくりと」。
最終回に向けて、ディーンは「見ないと損ですよ、絶望の向こう側を(笑)」と視聴者に呼びかけつつ、「絶望の後には希望しかないんじゃないかって思いたいですね。でもどうなるんでしょう」と好奇心を掻き立てるコメント。信じる者に裏切られ、全てを失った恐ろしくも哀しい復讐鬼が、ラストで何を得るのか。長い旅路の行き先を見届けたい。(編集部・石井百合子)
木曜劇場「モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-」最終回2時間スペシャルは、6月14日21時~22時48分、フジテレビ系にて放送