フランス映画祭13年ぶりに横浜で開幕 常盤貴子、是枝裕和監督ら日仏の映画人集結
今年で26回目を迎える「フランス映画祭2018」が21日に開幕。横浜みなとみらいホールで行われたオープニングセレモニーに、今年のフェスティバル・ミューズである常盤貴子が登壇。映画祭団長として来日した名女優ナタリー・バイをはじめ、鬼才フランソワ・オゾン、『最強のふたり』監督コンビのオリヴィエ・ナカシュ&エリック・トレダノ監督ら豪華なフランスの映画人たちを流暢なフランス語で出迎えた。セレモニーには、スペシャルゲストとして先ごろ『万引き家族』でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督も来場した。
【写真】常盤貴子、ナタリー・バイ、是枝裕和監督らフランス映画祭オープニング・セレモニーへ
日本でのフランス映画の活況と、新進の監督や俳優を紹介することを目的に、1993年より開催されている本映画祭。2006年より開催地を横浜から東京に移したが、日仏交流160周年という記念すべき今年、13年ぶりの横浜での開催が決まり、同市出身の常盤貴子がフェスティバル・ミューズに就任した。
爽やかな和服姿で登場した常盤は「自分の育った街で本映画祭が行われることを誇りに思います。今日は、マリンな感じの着物で来ましたが、これからもっともっと、横浜といえばフランス映画祭と言われるようになればいいです」と挨拶。さらに「(来日ゲストの)みなさんは、日本の方にフランス映画を観て知ってほしいという思いから、忙しい中も来日されると聞きました。フランス映画の情熱を熱く受け止めましょう」とにこやかに呼びかけた。
セレモニーに、今世界から注目を浴びる是枝裕和監督も登場し、祝福の言葉を述べた。「映画祭は、映画を観る人にも作る僕らにとっても、本当に貴重な場所。1人の作り手として、フランスの映画人との出会いによって、(自分が)映画を作ることができ、育てられていることに感謝します。フランスからいらっしゃった方々も、きっとこの映画祭から新しいエネルギーを持ち帰っていくんだろうと思います」
ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーら名匠に愛された名女優で、3度目の団長を務めるバイは「わたしたちは日本が大好き。映画祭で感動を味わってください。フランスのさまざまな映画が用意されています」とアピールした。本映画祭には長編14作、短編1作がラインナップされている。
セレモニーではサプライズ演出も行われ、ゲストとしてミシェル・ゴンドリー監督の作品でサウンドトラックを手がけるジャン=ミシェル・ベルナール(ピアニスト)と歌手の畠山美由紀が登場。「浜辺の歌」などを演奏して花を添えた。(取材・文/岸田智)
「フランス映画祭2018」は6月24日まで、横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらい他で開催