吉川晃司、上地雄輔に素顔バラされ焦る「イメージもあるんだから…」
歌手、俳優の吉川晃司が9日、都内で行われた主演ドラマ「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」の完成披露舞台あいさつに共演者の上地雄輔とともに出席。本作が17年ぶりの主演作となる吉川が、ほぼセリフのない難役に挑んだ感想のほか、上地との撮影中のエピソードを話した。
原作は、江戸城不戦開城の史実をベースにした浅田次郎の時代小説。自らの信義を通し、一切口を利かぬまま江戸城内に居座り続ける将軍直属の御書院番士・的矢六兵衛(吉川)と、六兵衛排除の任を負うハメになった下級藩士・加倉井隼人(上地)の交流が描かれる。
吉川は六兵衛役をオファーされた当初を振り返り、「原作を読ませてもらって、これは素晴らしいなと思いました。ただこれを映像エンターテインメントにするのはなかなかハードルが高いなとも」とコメント。ほぼセリフがなく、所作のみで武士の魂を表現する難しい役どころだったが、「所作と立ち居振る舞いだけで見せなければならない。いかにしなやかにやれるか、そこに終始集中した。ずっとモチベーションが高いままいけましたし、高い緊張感を保てた」と満足そうな表情。
上地との共演については「どちらもアスリート出身。どこかウマが合うんですよ。やりやすかったです」と話してにっこり。上地も「前にもNHKで共演させていただいたんですけど、今回はこういう形でどっぷり二人きり。ずっとこの大きな背中に、壁に話しかけるような感じでやっていました。(吉川の役柄は)背中で何かを感じる芝居。さすが吉川さん。背中で話す感じで感心しました」と吉川の芝居に圧倒されたようだった。
吉川演じる六兵衛とは対照的に、上地演じる隼人のセリフは膨大な量だったといい、現場では苦労の連続だったという。「僕のシーンが終わると、(吉川が)座ったまますっと親指をあげてくれて、ゆっくり頷いてくれる。それを見たくて毎回頑張れました」と上地。
壇上でも2人は夫婦漫才のような仲のいいトークを展開。吉川はこの日、いつになく饒舌でご機嫌だったが、これを見た司会者が「お二人の役が入れ替わっているみたいですね」と鋭い突っ込み。すると上地は「(吉川は)実は本当におしゃべり。撮影中もそう。いつも(WOWOWを)ウォウォウって」と吉川の撮影中の素顔を暴露。これに吉川が「バラすなよ。イメージもあるんだから」と大慌てのリアクションを見せ、会場の笑いを誘っていた。(取材・文:名鹿祥史)
「連続ドラマW 黒書院の六兵衛」は7月22日より毎週日曜22時~WOWOWプライムにて放送(全6話・第1話無料放送)