安藤政信、大好きな監督との再会で犬のようになる
俳優の安藤政信が21日、都内で行われた映画『スティルライフオブメモリーズ』の初日舞台あいさつに出席し、メガホンを取った矢崎仁司監督について「ずっと監督のファン。そんな監督とこんな不思議な、でも素敵に感じることができる映画を作れてうれしく思います」と話して笑顔を見せた。
スキャンダラス…『スティルライフオブメモリーズ』フォトギャラリー
フランスの画家・写真家アンリ・マッケローニに触発されて製作された本作。新進気鋭の写真家・春馬(安藤)の作品に心を奪われた女性(永夏子)が彼に撮ってほしいと切り出したのは女性のある部分で……。スキャンダラスなテーマを気品漂う映像美で描いた。
安藤と矢崎監督は『ストロベリーショートケイクス』以来のタッグ。同作が公開された2006年は「ちょうど僕が事務所とか入っていなくてフラフラしていた時だった」と振り返った安藤は、今回の再会について「待ち合わせをしていて、横断歩道ごしに監督が見えて、まるで飼い犬のように、『南極物語』のタロのように駆けていったのを覚えています」と明かす。「役者を20年やっているので、仕事が来ず悶々としているところが主人公と似ているなって感じながら演じました」と春馬役とかつての自分に共通点を感じたことも明かした。
この日は安藤と矢崎監督のほか、共演の永夏子、松田リマ、有馬美里、劇中の写真を撮影した中村早も登壇。永は客席を見回し、「皆さんの表情を見てちょっと安心しております。わたし自身も憧れの矢崎監督と素晴らしいキャストとご一緒で来て宝物のような時間でした」と感慨深げ。松田も「すごく不思議な気分。ここに上がっている人たちの何倍もの人に支えながら作ることができた映画。皆さんがこの作品を見てどう思ったか一人一人に聞きたいくらい気になっています」とほほ笑んだ。矢崎監督も客席の反応にホッとした表情で、「今日を迎えるまでにどんなにいろんな人が泣いたり笑ったりしたことか。皆さんのおかげでできた映画です」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『スティルライフオブメモリーズ』は公開中