筋肉美だけじゃない!『ミッション:インポッシブル』にヘンリー・カヴィルがもたらしたユーモア
映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』のヘンリー・カヴィルが来日時に取材に応じ、敏腕CIAエージェントのオーガスト・ウォーカーという役柄をどのように作り上げたのかから、愛する秋田犬についてまで語った。
強靭な肉体から繰り出す重量級のパンチで相手をねじ伏せてきたウォーカーは、スパイ組織IMFのイーサン(トム・クルーズ)の能力を疑問視するCIAから、彼に同行するよう命じられたエージェント。それだけにイーサンとウォーカーのやり取りは緊迫しているのだが、同時にユーモラスでもある。
ヘンリーは、このイーサンとウォーカーの絶妙な関係は「トム、僕、クリス(監督・脚本のクリストファー・マッカリー)で作り上げたんだ」と撮影現場でいろいろな試みをする中で到達したものだと明かす。「クリスとトムはそうした調整によって、シーンの魅力を最大限に引き出すのがとんでもなく上手い。だから僕たちはウォーカーにユーモアを持たせることができた。彼のキャラクターをブレさせることなくね」と振り返る。
ウォーカーがイルサ(レベッカ・ファーガソン)やベンジー(サイモン・ペッグ)といったイーサンの仲間に何度も自己紹介するのもコミカルだ。ヘンリーは「僕たちは、IMFのメンバーがウォーカーについてどう感じているかというのを、そうしたちょっとした瞬間で強調したいと思った。ウォーカーは『やあ、みんな! 僕はここにいるだけだよ。嫌わないでよ。僕はただそうやれって言われた男なんだ』って友達になろうとし続けるんだけど、彼らはあんな反応をするんだよね」と笑った。
もちろんヘンリーはアクションシーンにも果敢に挑んでおり、リアルを追求するトムから多くを学んだという。「そのうちの一つは、体を鍛えるだけではスタントをやるのに十分ではないということ。スキルが要求されるんだ。さまざまなスタントのためのスキルを、自分の自由時間で学ばないといけない。撮影の準備期間で教えてもらうんじゃなくてね。トムは1年半もヘリコプターを操縦するために学んだんだ」。ヘンリーが主演した『コードネーム U.N.C.L.E.』にはもともとトムが主演することになっていたが、前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』の撮影スケジュールとかぶったために離脱することになったという“縁”もあり、「トムは映画をとても褒めてくれたよ、素晴らしいよね」と喜んだ。
また、猛暑の中で行われたジャパンプレミアだが、ヘンリーは「僕はフロリダでの生活に慣れているんだ。実際、ここよりも湿度が高い。だから大丈夫。この天候が好きさ」と涼しい顔。「日本に来るたびとても楽しいんだけど、いつも2~3日の滞在なんだ。だから将来、いや来年とかに、田舎の方に行けたらなと思っている」とこぼしたものの、愛犬の秋田犬カル=エルと離れ離れなのは悲しいといい、「彼は僕の親友さ。愛しているんだ。彼は言葉では言い表せないほどに僕の生活を豊かにしてくれて、とても、とても特別な犬。彼から離れているのは、本当につらい」と愛犬家の一面ものぞかせた。(編集部・市川遥)
映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は公開中