サム・ロックウェル、オスカー受賞後初の作品を語る
映画『スリー・ビルボード』でアカデミー賞助演男優賞を獲得したサム・ロックウェルが、オスカー受賞後初となる主演最新作『ブルー・イグアナ(原題)/ Blue Iguana』について、共演者のベン・シュワルツと共に、8月9日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
本作は、仮出所したばかりの男たちがとひょんなことから再び犯罪に手を染めていくアクションコメディー。仮出所してニューヨークのダイナーで働くエディ(サム)とポール(ベン)は、ある日、イギリスの三流弁護士キャサリン(フィービー・フォックス)から、違法の仕事を依頼される。だが、そこには大きな落とし穴が待ち受けていた。映画『クリーンスキン 許されざる敵』のハディ・ハジェイグが脚本兼監督を務めた。
映画『禁断のケミストリー』で出会ったというサムとベンは、その後、テレビドラマ『ドランク・ヒストリー(原題)/ Drunk History』で共演し、今作での共演となった。「ベンとはすぐに意気投合したんだ。『禁断のケミストリー』では、僕が経営する薬局で働く、薬でハイになっている薬剤師を演じていたんだけど、ほとんど毎回アドリブを入れてきていて、とても面白かったよ」とサムが出会いを振り返ると、ベンも「映画『ラッシュアワー』のように、これから何作も(二人の共演を)続けていくつもりだよ!」と続く。数年かけて築き上げられた信頼関係は今作でも生きており、掛け合いが何とも面白い。
共演のフィービーついては、サムが「彼女は、ブロードウェイに出演している舞台女優なんだ。撮影中、ハジェイグ監督は(キャサリンという役柄上)フィービーにたくさん食べさせていたよ。監督は、なぜかキャラクターが食べているシーンが好きなんだ」と明かすと、ベンは「彼女は今作で相当なせりふを覚えなければいけなかったんだ。僕らの役柄が挨拶を交わしたら、その直後に彼女が2ページ分のせりふを言わなければいけないこともあったんだよ」とその実力を称賛した。
撮影で困難だったシーンについては、「かなり速い撮影だったことかなぁ。今作は低予算だけど、監督はアクション大作みたいな撮影を試みていて、良い仕事ぶりを見せていたよ。ただ、シーンごとにスムーズに終わらせなければいけなかったのは大変だったね」とベン。一方、サムは「撮影したイギリスのパブは、実際にドラッグディーラーのすみかみたいな怪しい場所になっていて、興味深かったね。僕らが撮影を終えて、去ろうとしたときに、怪しいもの(ドラッグ)を見つけたくらいだ」と笑いながら振り返った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)