『ハロウィン』第1弾から40年後描く新作!戻って来たローリーの活躍に大喝采
第43回トロント国際映画祭
ジョン・カーペンター監督が1978年に手掛け、スラッシャー映画の古典となった『ハロウィン』第1弾からちょうど40年後を描く新作が現地時間8日、第43回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門でお披露目された。同作には、オリジナル版で“スクリームクイーン”として名をはせたジェイミー・リー・カーティスがローリー役でカムバック。ジェイミーが上映前に舞台に立つと、観客から割れんばかりの大歓声が送られた。
シリーズ化してリメイク版まで作られた『ハロウィン』だが、新作が描くのは傑作と名高い第1弾から直接続く物語だ。殺人鬼マイケル・マイヤーズが再び自分を殺しに現れるという考えに取りつかれているローリーは、銃撃の訓練を重ね、自宅を要塞のように改装。そうした極端な行動に愛想を尽かした娘(『アントマン』シリーズのジュディ・グリア)、そして孫娘とは疎遠になっているが、40年後、悪夢が現実のものに。ハロウィンの夜、収容されていたマイケルが逃亡し、ローリーと彼女の家族を殺しに現れる……。
ローリー役のジェイミーは「『ハロウィン』の新しいアイデアがあると電話で言われ、わたしはすぐ『OK!』って」と出演を即決したと朗らかにコメント。孫娘役のアンディ・マティチャックは「三世代の視点で描く点がとても気に入った。ジェイミーがどう関わってくるのかわからなかったけど、脚本の10ページ目くらいで『Oh……!』って。すごくいいものになると思った」と脚本を渡された時の興奮を再現して会場を沸かせた。
映画はオリジナル版へのオマージュを巧みに盛り込み、笑いと恐怖のバランスで緊張感を増幅させ、スプラッター描写もしっかり。中でも40年準備をしてきたローリーの活躍に、観客は大盛り上がりだった。近年も『ゲット・アウト』や『スプリット』などホラー・スリラーのヒット作を連発している制作会社ブラムハウス・プロダクションズが手掛けており、代表のジェイソン・ブラムは「『ハロウィン』を作ることになったのは、今日客席にいるライアン・タークによるところが大きい。彼はホラー映画の素晴らしい記者だったから、ブラムハウスで働くべきだと誘った。その時彼が出した条件が、いつか新しい『ハロウィン』を作るならということだったんだよ」と振り返っていた。
『ボストン ストロング ~ダメな僕だから英雄になれた~』のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督がメガホンを取った。(編集部・市川遥)
第43回トロント国際映画祭は現地時間16日まで開催