『湯を沸かすほどの熱い愛』中野量太監督×中島京子!「長いお別れ」映画化
直木賞作家・中島京子の小説「長いお別れ」が、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督によって映画化されることが明らかになった。
第10回中央公論文芸賞、第5回日本医療小説大賞に輝いた「長いお別れ」は、認知症を患い、大切な人の顔や名前すらも忘れていく父親とその家族を描いた物語。監督・脚本を務めるのは、日本アカデミー賞6部門受賞を果たした『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野監督。オリジナル脚本による独自の世界で注目されてきた中野監督が、「オリジナル脚本へのこだわりを簡単に捨てられました」と語るほど原作に惚れ込み、初めて小説の映画化に挑む。
中野監督は、「アルツハイマー型認知症を患った父を持つ家族の話なのに、何度も笑って、何度も優しい気持ちになって。僕が描きたい家族の映画がそこにありました」と原作の魅力を熱弁。「認知症を扱った映画としては、今まで観たこともない作品になると思います。ずっと家族を映画で描いてきた僕の、また一歩進化した最高傑作を目指します」と力強く宣言している。
テレビ東京開局55周年記念作品として公開される同作。今年8月末にすでにクランクインしており、9月いっぱいでクランクアップ、2019年に公開予定。キャストは近日発表される。(編集部・吉田唯)
<コメント全文>
■中野量太(監督・脚本)
『長いお別れ』は、僕にとって初の原作を元にした映画になります。この本を読んだ時、オリジナル脚本へのこだわりを簡単に捨てられました。それくらい撮ってみたいと思えたし、僕の頭の中で面白くなる想像が、どんどん膨らみました。アルツハイマー型認知症を患った父を持つ家族の話なのに、何度も笑って、何度も優しい気持ちになって。僕が描きたい家族の映画がそこにありました。
納得の脚本に仕上がりました。そこに素晴らしい俳優陣が集まってくれました。認知症を扱った映画としては、今まで観たこともない作品になると思います。ずっと家族を映画で描いてきた僕の、また一歩進化した最高傑作を目指します。
■中島京子(原作)
『長いお別れ』は、認知症を患った父親とその家族を描いた物語です。認知症と聞くと、年老いた親が壊れていってしまうと身構える方が多いと思うのですが、発症してからが長いこの病気と向き合う時間は、ただつらいだけの日々ではなく、涙もあれば笑いもあります。家族にとっての大事な「別れの時間」だと、私は思っています。映画の中で、素晴らしい俳優さんたちが、どんなふうに演じてくださるのか、いまからとても楽しみにしています。