マイケル・ムーアが親トランプ派に突撃取材!『華氏119』予告編
アポなし突撃取材のスタイルでおなじみのドキュメンタリー作家マイケル・ムーアが、アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材にした新作『華氏119』(11月2日公開)の予告編が公開となった。政治コンサルタントのロジャー・ストーン氏ら親トランプ派に突撃取材した際の、一触即発の模様が一部観られる。
2004年公開の映画『華氏911』で第43代米大統領ジョージ・W・ブッシュ政権を痛烈に非難したムーア監督が新作の題材に選んだのは、ドナルド・トランプ大統領。予告編では、ムーア監督が親トランプ派の面々と接触。トランプの盟友で参謀のストーン氏は「わたしの友を糾弾する? やってみろ。大変な報復を受けるだろう」と警告。全米ライフル協会のTシャツを着た男性に至っては「説教か? 表に出ろ。相手になるぞ」とすごみ、あまりの剣幕にムーアがたじろぐ場面も。
一方で、反トランプ派として今年2月に起こったフロリダ州高校銃乱射事件を生き延び、銃規制の訴えの新たなシンボルとなったエマ・ゴンザレスさんや、今年6月のニューヨーク州民主党予備選で大番狂わせで当選した28歳の女性アレクサンドリア・オカシオ・コルテスらの姿もある。
さらに、ムーアの怒りの矛先はミシガン州のリック・スナイダー知事へ。2016年にオバマ大統領が非常事態を宣言した、ミシガン州フリント市(ムーア監督の故郷)で起きた水道水汚染事件への報復なのか、ムーアが知事邸にフリントの汚染水を放射するパフォーマンスも。
「アメリカンドリームは終わった」「抵抗は無意味だ」「私の地位は揺るがない」などの発言とともにトランプ大統領の姿が映し出された末に、最後はムーア監督の自信たっぷりの言葉で締めくくられている。
本作は、先ごろ第43回トロント国際映画祭ドキュメンタリー部門オープニング作品として上映された。(編集部・石井百合子)