高良健吾、俳優が声優をやる意味考えた『夏目友人帳』参加に感慨
俳優の高良健吾が29日、新宿バルト9で行われた『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』初日舞台あいさつに出席、本作声優参加におけるプレッシャーについて語った。この日は声優の神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、堀江一眞、佐藤利奈、バイきんぐ(小峠英二、西村瑞樹)、島本須美も出席した。
本作は、妖怪が見える青年・夏目貴志(神谷)と妖怪たちとの交流を描いた人気漫画家・緑川ゆきの代表作をアニメ化した「夏目友人帳」シリーズ初の劇場版。劇中で夏目と交流する青年・津村椋雄の声を担当した高良は、声優という仕事に「自分にとっては制限がある中でいろいろとやらなくてはいけなくて。孤独な作業だなと思いました」と振り返る。
さらに今回のオファーについて「俳優が声優をやることに思う事があるけど……」と切り出した高良は、「せっかくいただいた話ですから。参加するなら、俳優が声優をやる意味は何なのかを考えてやらせていただきました。先ほども言いましたけど、普段(の俳優業)だったら景色や小道具もあるけど、声優は制限がある。一人で立って、絵に対して声を合わせていく作業は難しかったですが、楽しかったですね」と充実した表情。そんな高良の姿を、椋雄の母・容莉枝役の島本は誇らしげな様子で見守っていた。
また、映画の舞台のモデルとなったのは、熊本県人吉市。熊本県出身の高良にとっても思うところがあったようで、「熊本の魅力は人。本当に僕は熊本の人が好きなんです。それと阿蘇は祖母が住んでいるところなのですが、地球を感じるところで。温泉もあるし、行ってみてください」とアピールした。
テレビアニメシリーズが2008年に放送されてから、今年で10周年。この日の舞台あいさつでは、井上と神谷も、その年月の重さをしみじみとかみ締めながら、色あせない魅力を放つ「夏目友人帳」の魅力をさらに広めるよう観客にアピールした。(取材・文:壬生智裕)
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』は全国公開中