『ファンタビ』あの役が韓国人女優…批判にJ・K・ローリングがコメント
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(11月23日日本公開)の新予告編で韓国人女優クローディア・キムが演じる役柄が明らかになって噴出した批判に、『ハリー・ポッター』シリーズの原作者で『ファンタビ』ではオリジナル脚本を書き下ろしているJ・K・ローリングが反応した。
これまでキム演じるキャラクターについては名前は明かされず、魔法使いサーカスの“呼び物”で、“マレディクタス”というビーストに変身してしまう呪われた血を持つ人物とだけ説明されていた。しかし、新予告では彼女が「ナギニ」(『ハリー・ポッター』シリーズに登場した悪役ヴォルデモートに仕える巨大な雌蛇の名前)と呼ばれて大蛇に変身するシーンも含まれており、ファンは『ハリー・ポッター』シリーズとの思いがけぬリンクに大興奮していた。
しかし、一部では「なぜわざわざ白人男性のペットをアジア系の女性にするのか」とこのキャスティングは“人種差別的かつ女性蔑視的”だと批判が噴出。ローリングは「ナギニを韓国人女性にするなんてゴミだ」という批判ツイートに返信する形で、「ナーガ(Naga)というインドネシアの神話に出てくる蛇のような生き物がいて、そこからナギニ(Nagini)という名前を付けた。ナーガは翼付きで描かれたり、半人半蛇で描かれたりする。インドネシアは、ジャワ人、中国系、ベタウィ人など多数の民族で構成されている国なの」と解説し、アジア系をキャスティングした正当性を主張した。
なお、キム本人はこの抜てきに大興奮しており、「ナギニのまた違った面を見るのはすごく興味深いはず。本作での彼女は素晴らしく、もろくもある女性で、ただ生きたいと願っている。彼女は人間のままでいたいの。そのことがこのキャラクターの素晴らしいコントラストになっていると思う」とEW.comにコメント。どうやらローリングが描いたナギニは、深みのある女性になっているようだ。
このナギニの設定を約20年前から決めていたというローリングは、「“マレディクタス”は常に女性であり、母から娘へと受け継がれる血の呪い」であることもTwitterで発表。熱狂的なポッタリアンとして知られるエズラ・ミラー(クリーデンス役)がナギニの秘密について知った時の反応を知りたいとせがまれると、「それは間違いなく、エズラが一番ショックを受けたことではなかったわ」と本作ではさらなる秘密が明らかになるとファンの期待をあおった。(編集部・市川遥)