渡辺大、国際映画祭受賞時に勘違い
渡辺謙の息子としても知られる俳優の渡辺大が2日、都内で行われた映画『ウスケボーイズ』(10月20日公開)完成披露舞台あいさつに出合正幸、竹島由夏、内野謙太、伊藤つかさ、柿崎ゆうじ監督と出席。マドリード国際映画祭2018で最優秀主演男優賞を受賞した際のエピソードを語った。
本作は第16回小学館ノンフィクション大賞に輝いた河合香織の「ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち」を原作にした人間ドラマ。日本のワインを世界レベルに引き上げたワイン界の先駆者・麻井宇介の思想を受け継ぎ、岡村(渡辺)・城山(出合)・高山(内野)らがワイン造りに励む姿を描く。
マドリード国際映画祭では最優秀作品賞と最優秀主演男優賞を、アムステルダム国際フィルムメーカー映画祭では、最優秀監督賞と最優秀主演男優賞を受賞するなど、国内外で大きな話題に。渡辺はマドリード国際映画祭で最優秀主演男優賞に輝いた感想を聞かれると、最初はダメだと勘違いしたそうで「名前ではなく、タイトルから呼ばれたんです。それで違ったと思って飲みなおそうと思ってたところに(名前が呼ばれて)びっくりした」と述懐。柿崎監督は「テーブルにいたメンバーで立ち上がって万歳ですよ。喜びを分かち合いました」と感動の瞬間を振り返った。
受賞後は祝福の声も届き、受賞の実感を聞かれた渡辺は「M-1(グランプリ)の優勝みたいに次の日からすごく仕事が増えたという感じではなかったので、粛々と毎日を楽しく生きている感じでございます」と茶目っ気たっぷりな例えで会場を笑いに包んだ。
また、撮影は岡村のモデルとなった岡本英史氏が栽培中のぶどう畑でも行われ、キャストからは口々に「緊張した」との声が。出合が「緊張しました。触っていいのかとか、歩いていいのかとか。監督の演出で、葉っぱに触ってぶどうをチェックしてほしいと言われたので、『触っていいんですか?』とか」と振り返ると、渡辺も「カメラをちょっと左に振ると岡村さんが普通に作業をされているんです。それを見ながら『こういう風にぶどうと向き合っているんだ』と感じながら演じられました」と実際の作業風景を役作りに生かしたエピソードも紹介していた。(取材・文:中村好伸)
映画『ウスケボーイズ』は10月20日より新宿武蔵野館ほか全国公開