倉科カナ、父役・立川談春と目も合わせず!?驚きの撮影秘話を告白
女優の倉科カナが15日、都内で行われた映画『あいあい傘』の舞台挨拶付き試写会に、立川談春と登壇。現場では立川と距離を置きほとんど会話をしなかったという撮影エピソードを明かし、会場を驚かせた。
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本作は、2012年に解散した劇団「東京セレソンデラックス」が2007年に上演した舞台を映画化したもの。25年前に姿を消した父親(立川)を捜す娘さつき(倉科)が、新しい家族と暮らす父親と再会する姿を描く。この日は、原作の舞台で出演・演出を担当し、本作の監督・脚本も務めた宅間孝行監督も登壇した。
5年ぶりの映画主演となった倉科は、「役者として一から役を産むことも価値があるんですけど、わたしもさつきと価値が近い境遇を持っていたので、これは自分のやってきたことを生かせる役なんじゃないかなって」と自身のキャラクターとの共通点を告白。本作への出演オファーを「すごくご縁のようなものを感じました。演じ終わって、似たような境遇を持ったわたしも救われた気持ちになりました」と振り返る。
この日は、親子役を務めた倉科と立川が揃った初めての舞台挨拶。劇中でも重要な親子の再会シーンについて、倉科は「監督に初めてお会いした時に、役づくりについて、ただ父に会いに行くという思いだけで現場に行っていいですかって言っていたんです。だから現場では(立川とは)ほとんど一緒にお話ししていないんです。(二人の)距離感がとても大切だったんです」と述懐。「距離感を大切にしながら、あのシーンへ気持ちを持っていったんです」と同シーンへの思いをしみじみ明かした。
立川もこのシーンの撮影を振り返ると、「その思いを知らないからしばらく嫌われているんじゃないかって。目も合わせてくれない。呼ばれて言ったらこの仕打ちかって思っていました」と苦笑。同時に「でも、そのシーンに気持ちを持っていくまでの倉科カナは本当にすごかった」と明かすと「最初のセリフは皮膚で聞くという感じだったんですけど、聞いた瞬間ゾゾって。(倉科の役への思いを)共有したような気がしました。もう思い残すことはないって思いました」と倉科の演技を絶賛していた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『あいあい傘』は10月26日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開