ゴジラ初の長編アニメ最終章が公開!宮野真守&櫻井孝宏ら感慨
ゴジラ映画初の長編アニメーションとなる三部作の最終章『GODZILLA 星を喰う者』(公開中)の公開記念舞台あいさつが10日、TOHOシネマズ新宿にて行われ、ハルオ役の宮野真守、メトフィエス役の櫻井孝宏、ユウコ役の花澤香菜、マイナ役の上田麗奈、ミアナ役の小澤亜李、静野孔文監督、瀬下寛之監督が登壇。宮野は作品に携わってからの約2年の集大成として臨んだ本作に対して「全力を込め、生きざまを見せました。全世界に広がっていってほしい」と力強く語った。
2万年にもわたって地球に君臨し続けてきたゴジラを倒そうと、戦いを挑んできた人類の姿を描いたアニメ映画シリーズ『GODZILLA』三部作の最終章となる本作。超科学が生み出したメカゴジラシティを制圧し、地上の覇者となった究極の生命体ゴジラ・アースに高次元怪獣ギドラが挑む壮絶なバトルが描かれる一方、登場人物たちの行く末も注目されている。
宮野は「プレスコ(セリフから先に収録し、映像を作っていく手法)から2年、常に心の奥底にはハルオの気持ちがあった。ようやくハルオの生きざまが見せられます」と胸を張ると、櫻井も「最終章は愛が漏れ溢れています」と感慨深い表情を浮かべた。
宮野、櫻井ともに日本を代表する声優の一人だが、宮野は第1章のときから櫻井演じるメトフィエスの語り口が「心地よかった」と打ち明けると「あんなに気持ちいい音色を出せるのは櫻井さんしかいない。ハルオとしてかなり導かれる部分が多かった。ゆるぎない気持ちで臨めるぐらい安心感があった」と絶賛する。
そんな宮野の称賛に櫻井は「そこに愛がこもっているんです」と照れ笑いを浮かべると、作品全体の芝居の方向性を導いたのは宮野だと断言。上田も櫻井の意見に追随するように、宮野が作り出したハルオというキャラクターによって、収録ブースにも世界観が出来上がり、その他のキャラクターに影響を与えていたと証言した。
瀬下監督は、伝統あるゴジラをアニメーション化することに「『ゴジラ』というキャラクターがもっと羽ばたいていくかどうかの転換点という見方もありますが、あまり背負い込まず、日本が誇るキャラクターの太い幹から生えている枝の一つだと思って挑みました」と胸の内を明かした。
小さいころからゴジラが大好きだったという宮野。作品に参加する際は「緊張した」と吐露していたが、幼少期に持っていたヒーロー的な側面だけではなく、負の産物としての存在も強く意識して、作品の中心にいたという。そんな宮野は「自信を持って皆さんに届けられる作品です」と強い視線で語っていた。(磯部正和)