佐野勇斗、頼れるキャプテン役がアツい!『T校バスケット部』熱演に注目
志尊淳が主演を務める映画『走れ!T校バスケット部』(公開中)で、バスケットチームの頼れるキャプテン役を務めた佐野勇斗。今年は映画初主演を果たした『青夏 きみに恋した30日』を含め、多くの話題作に出演する活躍ぶりを見せており、『T校』でも志尊ふんする主人公・陽一とともにチームを牽引する重要な役どころを担っている。
松崎洋の人気小説を映画化した同作は、いじめによりバスケットボールの強豪校を退学した陽一(志尊)ら弱小バスケットボール部のメンバーの成長を通して、悩みや葛藤、仲間との絆、家族の思いなどを描き出す青春群像ストーリー。志尊や佐野をはじめ、戸塚純貴、佐藤寛太、鈴木勝大、西銘駿、マネージャー役の早見あかりら若手人気キャストが集結した。
陽一がT校に転校し、再びバスケットの喜びに目覚めていくなかで重要な役割を果たすのが、佐野ふんするチームを引っ張るキャプテン・矢島俊介だ。陽一とはチームメイトとして、そして良きライバルとして切磋琢磨しながらチームを勝利に導こうと奮闘していく。キャストのなかでも最年少だった佐野は「先輩たちに指示を出すというのはなかなか難しかったです」と明かしつつも「厳しく真面目すぎるキャプテンになりすぎず、T校バスケ部メンバーに対する愛情も意識しました」と役づくりについて語っている。
また、元日本代表の半田圭史が指導にあたるなど、劇中ではキャストによる本格的なバスケシーンも見どころとなっている本作。キャストたちは約3か月にわたり練習を行い、CGを用いずに実際にプレイして撮影をしたとのことで、何度もテイクを重ねたという。3ポイントシュートの名手という俊介の役柄に苦労もあったという佐野だが、練習ではなかなか決まらなかったシュートが、本番では毎シーンほぼ一発で入れることができたとのことで、集中力の高さをうかがわせるエピソードも。
そんな『T校』は、バスケットの勝利を目指すという物語のなかで、仲間や友情が感動的に描き出されていく。いじめを受けて転校してきた陽一に接する際の俊介の言動は男らしく、カッコよさに心を打たれる。佐野も演じながら、俊介の魅力を感じていたという。
2015年に新垣結衣がヒロインを演じた映画『くちびるに歌を』で俳優デビューを飾った佐野は、現在20歳。今年は『T校』のほかにも「トドメの接吻(キス)」『ちはやふる -結び-』『羊と鋼の森』など出演作が相次ぐ活躍の1年となった。映画初主演となった『青夏』では、地元の田舎をこよなく愛するクールな超絶イケメン男子、中条あやみと共演した『3D彼女 リアルガール』では、2次元を愛するオタク系男子と役者としてのふり幅も見せた。
今後も又吉直樹が原作と脚本監修を務める『凛-りん-』(2019年2月22日公開)で、本郷奏多とダブル主演を果たすことが決定している佐野。今の活躍ぶりにも「正直、まだまだ」「もっともっと高いところを目指して日々頑張って行きたい」とさらなる飛躍を誓う佐野の目標は「朝ドラや大河ドラマに出てみたい」ということ。今後も佐野の新たな演技や表情に注目したい。(編集部・大内啓輔)
一問一答
──『走れ!T校バスケット部』では頼れるキャプテン役ですが、役づくりとして、注意した点や意識したポイントなどはありますか?
俊介はみんなを引っ張っていくキャプテンなのですが、その中でも、厳しく真面目すぎるキャプテンになりすぎず、T校バスケ部メンバーに対する愛情も意識しました。あと、途中から陽一がキャプテンとしてバスケ部をまとめるのですが、その時は一歩引き、全体を俯瞰でみられるような、陽一を支えるようなポジションを取るように意識しました。
── 佐野さんご自身は、T校メンバーでは誰に近いですか?
僕自身が実際に部活をやっていたら、似ているのは陽一が入ってきたときの俊介ですかね、、一歩引いてまとめるかんじは少し似ているかもしれません。でもよくサボったりもしてたしなあ、、(笑)
── 部活のような雰囲気が想像される撮影で印象に残った出来事はなんですか?
今回はバスケシーンをCGを使わずに、実際にやって撮影したので、成功するまで何度もテイクを重ねるという難しい環境の中で撮影を行いました。そんななかで僕は、3ポイントシュートが得意な役だったので、練習ではとにかく3ポイントシュートの練習をしました。
── サッカーが特技という佐野さんがバスケで苦労したことは何でしょうか。
初めは、ゴールリングに届かせることすらままならなかったのですが、半田さんのご指導のおかげで、なんとか形にすることができました。練習では、なかなか入らなかった3ポイントシュートも、本番では、毎シーンほぼ一発で入れることができて、俺、持ってるな、と思いました!(笑) 調子に乗りましたすいません(笑)。
撮影中も、ずっと僕らに寄り添ってくださって……本当に、半田さんには感謝しかないです!
── 脚本を読んで、佐野さんの心に一番響いた部分はどこですか?
今回の作品は、主人公の陽一の物語が主軸に置かれるなかで、仲間というのがすごくテーマだと思うのですが、いじめを受け転校してきた陽一に、俊介が、もうお前1人の問題じゃない。みんなで解決していこうぜ、みたいなセリフを言うシーンがあるんですよ。そこは、我ながら俊介かっけえやん! と思いました。
── さまざまな役を演じるなかで俳優として成長を実感されたことやエピソードなどがあれば教えてください。
たくさんの作品に出演させていただき多くの方に知っていただく機会も増えたのですが、正直、まだまだだな、つくづくと思う日々です。20歳にして本当に素敵な経験をさせていただいている日々ですが、現状に満足せずもっともっと高いところを目指して日々頑張って行きたいなと思います!
── 今後、挑戦したみたい役どころなどはありますか?
地元のおじいちゃん、おばあちゃんが大ファンということもあるのですが、いつかもっと実力をつけて、朝ドラや大河ドラマに出てみたいです!