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注目浴びる趣里の快進撃 主演映画『生きてるだけで、愛。』で体当たりの熱演

趣里(写真は11月撮影のもの)
趣里(写真は11月撮影のもの)

 女優・趣里の快進撃が注目を浴びている。現在上映中の主演映画『生きてるだけで、愛。』で第43回報知映画賞主演女優賞にノミネート、相葉雅紀と共演する連続ドラマ「僕とシッポと神楽坂」(テレビ朝日系、毎週金曜夜11時15分~)が放送中。俳優の水谷豊と、元キャンディーズ伊藤蘭を両親に持ちながら、親の名声に頼らない強烈な演技で近年、めきめきと頭角をあらわしてきた彼女の活躍を振り返ってみた。

【動画】趣里の主演映画『生きてるだけで、愛。』予告編

 映画『生きてるだけで、愛。』は、劇作家・小説家の本谷有希子の2006年に発表した同名小説に基づくもので、趣里は情緒不安定で社会に順応できないヒロイン・寧子役に。恋人役の菅田将暉との共演も話題になったが、公開後はYahoo!映画のユーザーレビューやSNSなどネット上で、その体当たりの演技が話題になっている。

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生きてるだけで、愛。
『生きてるだけで、愛。』より (C) 2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会

 演じる寧子は、鬱状態にありアルバイトも続かず過眠症で引きこもり気味。同棲中の恋人・津奈木に理不尽な怒りをぶつけ続け、バイト先が見つかってもささいなことでつまずいてしまい、何をやってもうまくいかない。趣里はそんなガラスのようにもろい心を持つヒロインを多彩な表情で熱演し、その渾身の演技に「観ていて苦しい」としながらも「心に刺さった」「心を揺さぶられた」「涙が止まらなかった」と心を動かされた観客の声が多く寄せられている。10日に行われた公開記念舞台挨拶では「寧子は一見、ちょっと表現の仕方が激しかったりするんですけど、でも、人間はそもそも心に何か持っているもの。わたしは共感できた」と役を振り返っていた。

 一方、たらさわみちの漫画に基づき、心優しい若き獣医師・高円寺達也(相葉)の日常を描く「僕とシッポと神楽坂」では、達也の家に出入りする芸者・すず芽に。幼いころから達也に思いを寄せており、達也とともに働く動物看護師トキワ(広末涼子)にライバル心を燃やす負けん気の強い女性という役どころ。トキワと顔を合わせてはいがみあう、コメディリリーフ的な役回りをはつらつと好演している。

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生きてるだけで、愛。
鬱状態で過眠症のヒロインの情緒不安定さをリアルに体現する趣里 (C) 2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会

 趣里は2011年に「3年B組 金八先生 ファイナル」(TBS系)で女優デビュー。2016年放送の朝ドラ「とと姉ちゃん」では、高畑充希演じる主人公・小橋常子が在籍する雑誌「あなたの暮し」の新人女性社員・大塚寿美子を好演。湊かなえ原作、藤原竜也主演の連続ドラマ「リバース」(2017年4月クール・TBS系)では三浦貴大演じる議員秘書の妻にふんし、出世できず不倫を続ける夫への怒りを募らせ、狂気に駆られていく熱演が話題に。同年公開の映画『彼女の人生は間違いじゃない』では、『ヴァイブレータ』『PとJK』などの廣木隆一監督のもと、デリヘル嬢を演じた。

 今年4月クールのドラマ「ブラックペアン」では、二宮和也演じるクセ者の天才外科医・渡海に“猫ちゃん”と頼りにされる主任看護師・猫田麻里に。しっかり者のクールなキャラクターで、二宮のほか竹内涼真葵わかな小泉孝太郎内野聖陽ら人気者、実力派が多く名を連ねる中で強烈な存在感を放った。

 幼少期からクラシックバレエを学び身体表現能力も高いだけに、今後さらなる役幅の広がりも期待できそうだ。(編集部・石井百合子)

趣里×菅田将暉『生きてるだけで、愛。』本予告 » 動画の詳細
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