安井謙太郎×山本涼介×森田美勇人、現場で育んだ信頼関係
映画『ニート・ニート・ニート』で共演する安井謙太郎(ジャニーズJr.)、山本涼介、森田美勇人(ジャニーズJr.)が、本作への熱い思いを語った。
三羽省吾による同名小説を映画化した本作は、安井が演じるちゃらんぽらんなヒモ男・レンチ(安井)と、高校の元同級生で仕事をやめたタカシ(山本)、ひきこもりのキノブー(森田)という“ニート3人組”が、家出少女・月子(灯敦生)と共に北海道へ逃避行の旅をする青春ロードムービーだ。
安井は今作について「これは月子の物語」としながらも、「ニート男子3人は、これからどうなっていくんだろうと思わせるその余白こそが、本作最大の魅力」と語る。そして「観る人によって感じ方も考え方も違うから、映画が終わっても『これからどうするんだろう、どうなるんだろう』と考えさせる。そんな余白がある作品って、すごく良くありません!?」と自信をのぞかせた。
安井が語るように“月子が抱えた秘密”を軸に物語は展開するが、その周りの男子3人のバカげたワチャワチャ感がたまらず可笑しい。そんな3人の“同級生感”が肝となるが、山本が「どんなときも、誰に対しても、まず安井君から距離を縮めてくれた。僕らの関係だけじゃなく、スタッフさんとの距離も縮めてくれた」とその座長ぶりを讃えた。
森田も「(安井が)会話のきっかけを作ってくれるので、僕らも段々と話しやすくなっていった。いつも中心に居て、コミュニケーションを取れる空気を作ってくれた」と同調する。それを聞いて安井は「そんな斡旋業者みたいな」と照れつつ、「単に僕は人が好きなだけなんです」と謙遜する。初にして堂々たる座長としてのそんな在り方は、どうやら安井の人生における姿勢に繋がっているようだ。
「いまこの瞬間も、こんな風にお会いしたのも何かの縁。次にいつ会えるかわからないから、せっかくならなるべく触れ合いたい、という欲求があるんです。これまでの人生、やっぱり人に助けられることが多かったので、どうせなら多くの人と触れ合いたいし、知ってもらいたいし、知りたいんです。現場に限らず、常に思っています」。
3人のリアルな会話劇が楽しいが、山本は「細かいアイディアを現場でたくさん出し、アドリブもガンガン入れてきて。そのアイディアの量がすごい! ナチュラルにずっと発信し続けるので、本当にすごいなぁ、と思いました」と安井の役者ぶりを証言。「勝手に足とか踏んでごめんね!」と謝る安井に「確かにごろ寝シーンで、足踏まれました(笑)!」と3人で笑い合う様子からも、撮影現場で築いた確かな信頼が見えた。(文:折田千鶴子)