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中川翔子、亡き父とアニメソングへの思いを語る!

 ニューヨーク開催のAnime NYCのイベント「Anisong World Matsuri」で、アニメソングを披露した中川翔子が、11月17日(現地時間)、ニューヨークのハースタイン・ボールルームで、自身のこれまでを振り返り、同イベントに懸ける思いを語った。

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 「Anisong World Matsuri」では、アニメ「ドラゴンボールZ」のオープニング曲「CHA-LA HEAD-CHA-LA」の影山ヒロノブ、アニメ「ONE PIECE」のオープニング曲「ウィーアー!」のきただにひろし、マルチタレントとして活躍する中川翔子、アイドル・ボーカル&ダンスグループ、モーニング娘。'18が、それぞれ自身のアニメソングやアニメソングの名曲などを、アメリカのファンの前で披露した。

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 アメリカの観客の前でのパフォーマンスについて中川は、「わたしは『オタク』は褒め言葉だと思っています。好きなものに対して純粋に好きになれる人たちだからです。以前、L.A.でライブした際に、一人でステージに立つのも怖くて、どうしようと思っていたんですが、『I’m Otaku, are you Otaku?』とステージで聞いたら、観客が『Yeah!』と盛り上がってくれたんです。アニメソングは、大人になっても懐かしいという気持ちや、愛とか勇気、希望、頑張ろうという気持ち、生きようという気持ちなど、すごくポジティブでハッピーにさせてくれます。アメリカの観客はそれを日本語のまま歌ってくれます。ポジティブな思いは、海を越えてもつながっているんだなぁと思いました」と共通点を見出せたと明かす。

 中川の父・勝彦さんは芸能活動をしており、彼女が幼い頃に亡くなっている。当時の父親の印象は、たまに家に来る優しいお兄さんだったそうで、「他の同級生の父親よりも若かったし、ロングヘアで雰囲気も違っていて、幼稚園の先生からもキャーキャー言われていましたね。物心つく前に入院したので、あまりたくさんの話はできませんでしたが、一度退院したときに、一緒に絵を描いたのを今でもよく覚えています。父は、すごくはかなくて、優しくて、不思議で面白い。でも子供すぎたので、あまり踏み込んだ話もできず、ライブにも行ったことのないまま、わたしが9歳のときに亡くなりました」

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 自身は芸能界に興味はなかったが、大人になるにつれて変化が生まれる。「自分が好きなものが、父が好きだったものにどんどん似てきたんです。例えば猫とか、絵を描くこと、歌うことなど、結局、父の足跡を探していました。でも、それさえも認めたくありませんでしたね。父が居ないせいで、母が一人で働いてかわいそうじゃないかとか、反抗期の自分がそうさせていました。その後、夢がかなって、『空色デイズ』という楽曲が生まれて、初めてコンサートしたのは、父もコンサートをやっていた渋谷公会堂でした」そして、ステージ上で光を浴びた際、反抗期から募らせていた父親への怒りが氷解していったそうだ。

 そんな中川が好きなものを発信している場といえばブログだ。「わたしが始めたのは、ブログという言葉さえもなかった頃ですけれど、最初は仕事もうまくいかず、自分もネガティブなままだったから、すごく落ち込んでいるときに、せめて自分が好きだったことを書き残す場所が欲しいと思ったんです。つらいことを携帯で打ち込んでいると余計に落ち込むし、誰かが見たときも落ち込んでしまうと思い、せめてブログの上ではハッピーなこと、好きなことをだけを書き残そうと決めました」

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 次第に、自身の好きなことがたくさんあることに気づかされ、どうしたらより面白くなるかを考えるようになったという中川。「すると、『あれ? 何か生きていることが楽しいじゃないか!』と思い始めたんです。今の世の中ではSNSの普及で、自由に発言することが難しくなりましたが、誰かを傷つけるよりも、これが好きとか、おいしいとか、かわいいとか、何かを褒めるようなゲームにしたら楽しいと思いますね」と最後は彼女らしい持論を展開し、締めくくった。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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