『グレイテスト・ショーマン』の元ネタ!?町山智浩がキアヌ出演の激レア作品を紹介
洋画専門CS放送「ザ・シネマ」のオリジナル番組「町山智浩のVIDEO SHOP UFO」の公開収録が1日、千葉・幕張メッセで開催中の「東京コミコン2018」内で開催。映画評論家の町山智浩が、キアヌ・リーヴス出演の『ミュータント・フリークス』(1993)を紹介した。
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ビデオショップ店長にふんした町山が激レア作品を厳選し、その映画を解説する本番組。この日は、その激レア作品としてキアヌ出演の『ミュータント・フリークス』が取り上げられた。
町山が「これからとんでもない話をしますので覚悟してください」と前置きした同作は、キアヌ出演にもかかわらずその存在がほとんど知られないままお蔵入りとなった問題作で、町山いわく「この映画の内容は一言で言うと、石井輝男監督の東映映画『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(1969)をお笑いにしてしまったような作品」とのこと。
トム・スターンと共同監督を務めたのは、人気コメディー映画『ビルとテッド』シリーズへの出演で知られるアレックス・ウィンター。DVD化もされず眠っていたが、町山自身は大のお気に入りだという。
「非常に楽しいバカ映画。キアヌは最初から最後までほとんど出ているけど、毛で顔が覆われた役で(それを知らないで観ると)最後までどこに出ているかわからない。有名なブルック・シールズも出ているんですけど、これまたとんでもない役。映画会社の売りを破壊していくような内容で、観ると驚きますよ」
「バカにされている映画だけど、その後いろんなところに影響を与えた映画」でもあるという町山は、「『グレイテスト・ショーマン』の元ネタはこれ」と紹介。『グレイテスト・ショーマン』にはキアラ・セトル演じるヒゲの女性が「This Is Me」を力強く歌い上げるパフォーマンスシーンが登場するが、本作にもひげレディの「This is me」というセリフがあるそうで、町山は「ヒゲ女が『This is me』ってもうそれでしょう」と笑みを浮かべた。
また、キアヌが本作のテイストを復活させようとしていることにも言及。「キアヌはアレックス・ウィンターと一緒に『ビルとテッド』を復活させようとしている。セレブとしての実感が全くない人なんですよ。なかなかこんな映画出るセレブはいないですよ」とキアヌの心意気にエールを送っていた。(取材・文:名鹿祥史)
『ミュータント・フリークス』はザ・シネマで12月20日深夜1時15分より初回放送