『ボヘミアン・ラプソディ』本当に歌ってる? 演奏シーンの裏側
伝説のロックバンド、クイーンのボーカルであるフレディ・マーキュリーの生きざまを描き、日本でも大ヒット中の映画『ボヘミアン・ラプソディ』。劇中ではクイーンの名曲が多数登場するが、あの演奏シーンはどのようにして作られたのだろうか。
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今もなお世界中を魅了し続けるクイーンの現メンバー、ブライアン・メイとロジャー・テイラーを音楽総指揮に迎えた本作。ドラマ「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」のラミ・マレックが見事なまでにフレディに成りきり、アカデミー賞主演男優賞ノミネートの呼び声も高まっている。
劇中でよみがえった不朽の名曲には主にフレディ自身の声が使われており、音楽監修を務めたベッキー・ベンサムは、オリジナルの音源とフレディ本人、そしてラミと一部プロの歌手の声を使って「限りなく本物に近いサウンドトラックができた」と胸を張る。
しかし、ベッキーは歌唱シーンでは常に「のどが動くし、筋肉の動きも違うから」と口パクでなく実際に歌うことを求め、バンドメンバーを演じたキャストたち全員がそれぞれ楽器を習得して撮影に挑んだといい、「あれほどのシーンを完成できたのは、彼らが何時間も練習してくれたおかげよ」とベッキーは俳優たちに称賛を送る。
ブライアン・メイ役のグウィリム・リーは「全員が死に物狂いで楽器を習得した。演奏する手元のアップも自分たちで演じた。すごく満足しているよ」、ジョン・ディーコン役のジョー・マッゼロは「弾いているフリをしてもすぐにバレる。ごまかしは効かない。役者が実際に演奏するほど説得力のある演技はない」とその手応えを語っている。
フレディ役のラミも「“無理だ”と思う瞬間もあった。でも最終的に僕らはやってのけた」と自信を見せ、ブライアン・メイ本人は「クイーン役の4人は見事だ。完全に僕たち(クイーン)だった。鳥肌ものだったよ」と絶賛している。(編集部・中山雄一朗)